2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
20112006
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
稲田 利文 Nagoya University, 理学研究科, 准教授 (40242812)
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Keywords | RNA / 翻訳伸長阻 / RMA品質管理 / タンパク質分解 / mRNA分解 / 新生ポリペプチド鎖 |
Research Abstract |
過程で合成される異常mRNAは、異常な翻訳が引き金となって分解が促進される。研究代表者は、先行研究において終止コドンを持たないノンストップmRNAの品質保証機構を解析した。その結果、通常翻訳されないポリ(A)鎖がノンストップmRNAでは翻訳され、(1) 翻訳伸張阻害(アレスト)と(2) プロテアソームによる異常タンパク質分解、がおこることを明らかにし、真核生物のmRNAの普遍的な修飾であるポリ(A)鎖の全く新しい役割を見いだした(EMBO J., 2005;Genes&Dev., 2007)。具体的な研究項目は以下の3つである。(1) 翻訳異常の認識機構(2) 異常タンパク質の分解機構3) ポリ(A)鎖結合因子(Pablp)によるmRNA安定化機構。平成20年度には、(2) 異常タンパク質の分解機構についての研究結果をまとめた論文の発表を行った(J. Biol. Chem., 2009)。平成21年度には、遺伝病の主要な原因変異であるナンセンス変異を持つmRNA由来の異常タンパク質の発現について解析し、NMD(ナンセンス変異依存mRNA分解系)に必須なUpf複合体が、異常タンパク質のプロテアソームによる分解を促進することを見いだした(EMBO report, 2009)。これは、「異常タンパク質の分解促進」というUpf複合体の全く新しい役割を示すとともに、翻訳に共役した異常タンパク質分解が品質保証機構の普遍的な分子機構であることを示唆する。
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Research Products
(5 results)