2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
20112006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
稲田 利文 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (40242812)
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Keywords | RNA / 翻訳伸長阻 / RMA品質管理 / タンパク質分解 / mRNA分解 / 新生ポリペプチド鎖 |
Research Abstract |
生命現象の基盤となる遺伝子発現の正確性は、細胞の保持する様々な品質管理機構によって保証されている。mRNAの品質はリボソームにより感知され、異常な翻訳終結が引き金となって分解が促進される。研究代表者は、真核生物における品質管理機構の全体像を理解することを目的として、(1)翻訳異常の認識機構、(2)異常タンパク質分解機構、について研究を行った。また翻訳異常の認識後のmRNA分解系の理解にはPab1pによるmRNA安定化機構の解明が必須であるため、(3)ポリ(A)鎖結合因子によるmRNA安定化機構、についても研究を行った。平成22年度の研究成果は以下はである。(1)異常タンパク質の分解機構:「異常タンパク質の分解促進」というUpf複合体の新しい機能について分子機構の解析を行った。(2)翻訳異常の認識機構:連続した塩基性アミノ酸残基による翻訳伸長阻害(アレスト)に必須な因子として、40Sサブユニットに結合するRACK1を同定した(EMBO Reports, 2010)。ノンストップmRNAの迅速な分解(NSD)には終止コドン非依存の翻訳終結反応が必須である。翻訳終結因子eRF1/eRF3複合体と相同性を持つDom34/Hbs1複合体が、終止コドン非依存の翻訳終結反応に必要であることを明らかにした(PNAS, 2010)。(3)ポリ(A)鎖結合因子(Pab1p)によるmRNA安定化機構:Pab1pによるmRNA型非翻訳RNAの安定化機構を見いだした(J. Biol. Chem., 2010)。
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[Journal Article] RACK1 stimulates nascent polypeptide-dependent translation arrest2010
Author(s)
Kuroha, K., Akamatsu, M., Dimitrova, L., Ito, T., Kato, Y.Shirahige, K., Inada, T.
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Journal Title
EMBO Reports
Volume: 11
Pages: 956-961
Peer Reviewed
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