2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
20112007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大野 睦人 Kyoto University, ウイルス研究所, 教授 (80201979)
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Keywords | RNA / 輸送 / 核 / 細胞質 / 識別 |
Research Abstract |
本研究は、主として以下の2つの点に焦点を絞り、RNA分配制御におけるRNAの識別機構を明らかにすることを目的とする。 1) 核外輸送において、mRNAがmRNAとして識別される特徴(mRNAのIDエレメント)を洗い出す。さらにその特徴を識別する因子群を生化学的に同定する。 2) イントロンを含むmRNA前駆体を成熟するまで核内に保持するシス配列やトランス因子群などを明らかにする。 平成20~21年度は以下のような成果を得た。 1) RNAの長さに応じて、UsnRNA型あるいはmRNA型のRNPが形成される機構に関して、「RNAの長さ」が長くなるのに応じて、「UsnRNA型輸送複合体」の形成を不安定化し「mRNA型輸送複合体」の形成を安定化させる活性が再現できるような試験管内の系を、試験管内転写で合成したRNA、組み換え体タンパク質、HeLa細胞核抽出液を用いて構築できた。その過程で、「UsnRNA型輸送複合体」の形成を安定化する活性も偶然発見した。 2) (2)mRNA前駆体の核内保持に関与するRNA配列に関して、イントロンやエキソン内のRNA配列に変異を導入した時にmRNA前駆体が誤って細胞質に漏れ出てしまうことを指標に、mRNA前駆体の核内保持に関わるRNA配列を洗い出す。そのため、アフリカツメガエル卵母細胞を用いたRNA微量注入系とほ乳類培養細胞を用いたレポーター系の両方の系を立ち上げ、解析を開始した。
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Research Products
(17 results)