2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Diversity and asymmetry achieved by RNA program |
Project/Area Number |
20112007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大野 睦人 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80201979)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | RNA / 輸送 / 核 / 細胞質 / 識別 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)異常なmRNPを検知して核外輸送を停止させる機構 HeLa細胞でhnRNPCをノックダウンすると、mRNA核外輸送が遅延する。この遅延はPHAXを同時にノックダウンすると回復することから、hnRNPCが存在しないと、本来結合してはならない因子であるPHAXがmRNAに結合したような、異常mRNA輸送複合体が形成されるために引き起こされると考えられた。核外輸送を行う因子がRNAの細胞質での翻訳や局在、mRNA代謝にも関与することが広く知られていることから、PHAXが結合したような異常mRNA輸送複合体が細胞質へ輸送されてしまうと、前述のような細胞質でのイベントが正常に行われず、細胞の生存に悪影響を及ぼすことが考えられる。このような事態を回避するために、細胞には異常mRNA輸送複合体を核外輸送させない機構が備わっていることが考えられた。興味深いことにhnRNPCをノックダウンするとmRNA核外輸送が遅延するのだが、このときに核膜孔複合体(NPC)の構成因子が細胞質へ拡散する現象が確認された。この異常はPHAXのダブルノックダウンで回復することから、mRNA核外輸送の遅延と何らかのつながりがあることが示唆された。このことから、NPCの構成を変化させることで、異常mRNA輸送複合体のNPC通過を阻害していることが考えられた。 (2)U snRNA核外輸送の新規因子の同定 「UsnRNA型輸送複合体」の形成を安定化する活性をHeLa細胞核抽出液中に偶然発見し、この活性の実体解明に着手した。この活性を高度に精製し、質量分析を行うことにより候補因子をp54nrb/NonO同定した。この因子とそれと相互作用するPSFという因子が、UsnRNA核外輸送に関与する新規制御因子であることを明らかにした。この結果は論文発表準備中である。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)