2008 Fiscal Year Annual Research Report
調節性分泌の分子機序と内分泌代謝性疾患の発症・病態への関与
Project Area | Intracellular logistics: interdisciplinary approaches to pathophysiology of membrane traffic |
Project/Area Number |
20113005
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
泉 哲郎 Gunma University, 生体調節研究所, 教授 (00212952)
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Keywords | 遺伝子 / 細胞・組織 / 生体分子 / 生理学 / 糖尿病 |
Research Abstract |
これまでわれわれは、低分子GTPase Rab27aのエフェクターGranuphilinが、インスリン顆粒を細胞膜に定常的に接着(ドッキング)させるのに必須の分子であることを、そのノックアウトマウスに由来する膵β細胞を解析して明らかにした。しかしその分子基盤の詳細は不明である。そこで、Granuphilinと膵β細胞内で複合体を形成する分子の探索を行っている。これまでGranuphilinは、Rab27aの他にSyntaxin-1a、Muucl8-1と結合することを示したが、これら分子は必ずしも同時にGranuphilinと結合せず、構成要素が異なるGranuphilin複合体の存在がわかってきた。現在、これら複数の複合体が分泌過程でどのように形成され、異なる役割を有しているのか、を解析している。また、未知の構成因子を同定する目的で、タグをつけたGranuphiiinを膵β細胞株に過剰発現し、pull-down法を行い、プロテオミクス解析を行っている。 また膵β細胞には、別のRab27aエフェクターExophilin8が発現しているが、その機能は明らかでない。Exophilin8を過剰発現すると、Granuphilinの場合とは異なる細胞内特定部位に、インスリン顆粒が集積し、またその開口放出数も影響を受けることがわかった。現在、この変化がどのような分子基盤で起こるのか、相互作用する分子の探索を行っている。
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