2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内物流システム解明のためのイメージデータを基としたデジタル解析システムの開発
Project Area | Intracellular logistics: interdisciplinary approaches to pathophysiology of membrane traffic |
Project/Area Number |
20113007
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
牧野内 昭武 The Institute of Physical and Chemical Research, VCADシステム研究プログラム, プログラムディレクター (80087460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹本 智子 独立行政法人理化学研究所, 生物基盤構築チーム, 研究員 (00450403)
吉澤 信 独立行政法人理化学研究所, 生物基盤構築チーム, 研究員 (10455371)
西村 将臣 独立行政法人理化学研究所, 生物基盤構築チーム, リサーチアソシエイト (50392064)
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Keywords | 画像処理 / パターン認識 / 生体生命情報学 / アルゴリズム / 計測工学 |
Research Abstract |
細胞内の各物質輸送経路(細胞内物流システム)の統括的解明は、病態の理解に向けて非常に重要である。その解明には、個人の判断基準によらない定量的手法による、細胞内の様々な輸送経路の統一的な定量解析と統括的理解こそが、病態の理解を進めるための最重要課題であると考える。そこで、細胞内物流システム解明のための観察画像を基とした新しいデジタル解析システムの研究・開発を目的とし、細胞内輸送観察システム構築、細胞内物流システム画像処理計算法とそのソフトウェアの研究・開発を実施する。 本年度は、5年計画の初年度として、本研究の基盤を確定することに注力した。本新学術研究においては、各計画研究班の研究対象は全く異なる輸送経路であることから、全対象に個別に対応した画像処理計算法を開発することは困難である。そこで、各計画研究班の研究員と直接顔を合わせて、研究対象とそれらの解析方法について課題と要素の抽出を行った。この成果を基に、定量的解析の基盤となる2つの事項の研究開発を行った。 「細胞内物流システム解析に特化した画像処理アルゴリズムの研究・開発」では、「輸送」に関連する共通情報の抽象化を行い、輸送速度や幾何情報、位置の相関など、画像データから数値化できる共通要素を抽出し、その基礎となるアルゴリズムについて既存研究の調査と基本設計を行った。 「細胞内物流システムの長時間観察システムの開発」では、980nm励起、可視光蛍光を発する希土類のアップコンバージョン粒子に対応した共焦点レーザー顕微鏡システムの開発を行った。 次年度以降、これらの研究成果を基に、実際の細胞の観察と細胞画像の処理を行うと共に、解析の基礎を確立する予定である。
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Research Products
(2 results)