2008 Fiscal Year Annual Research Report
ケミカルバイオロジーによる細胞内物流システムの理解と制御
Project Area | Intracellular logistics: interdisciplinary approaches to pathophysiology of membrane traffic |
Project/Area Number |
20113008
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
清水 史郎 The Institute of Physical and Chemical Research, 長田抗生物質研究室, 専任研究員 (30312268)
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Keywords | 化合物アレイ / 公的化合物バンク施設 / 赤色蛍光タンパク質 / ヘパラナーゼ / NPDepo / 細胞内ロジスティクス / ケミカルバイオロジー |
Research Abstract |
1.化合物アレイを用いた細胞内ロジスティクス制御分子の阻害剤探索 今年度は様々な標的クンパク質を解析する目的で、多くのヒト遺伝子に関して赤色蛍光タンパク質(RFP)との融合遺伝子の発現ベクターを作製した。さらに、各計画研究班員に直接関連するオートファジー関連タンパク質群、メラニン輸送関連分子群、細胞接着関連タンパク質群、細胞表面分子群、さらには、がん転移促進タンパク質群などについてRFP融合タンパク質発現ベクターをいくつか作製した。作製が完了したものに関しては、培養細胞に発現させた後、理化学研究所内の公的化合物バンク施設(NPDepo)に収蔵されているアレイ化された化合物との結合を評価した。いくつかのタンパク質についてはヒット化合物があったため、類縁化合物も含めて細胞内での影響を調べた。 2.ケミカルバイオロジー的手法によるがん細胞の転移・浸潤機構の解析 本年度はまず、ヘパラナーゼ誘導性の細胞遊走能の亢進機構を解析する目的で、ヘパラナーゼ結合タンパク質の同定を試みた。ここで同定されたタンパク質群は、がん細胞の転移を促進する可能性が考えられる。これらのタンパク質群の中で既存の阻害剤が存在しないものは、次年度以降に化合物アレイで評価するタンパク質群の候補とした さらに、活性化型ヘパラナーゼを精製する目的で、様々なタグを導入したヘパラナーゼ発現用のベクターを作製し、培養ヒトがん細胞に遺伝子導入後、発現確認および活性化について評価を行った。
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Research Products
(11 results)