2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | The physicochemical field for genetic activities |
Project/Area Number |
20114002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平岡 泰 Osaka University, 生命機能研究科, 教授 (10359078)
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Keywords | 分子細胞生物学 |
Research Abstract |
真核生物のゲノムは染色体として細胞核に収納され継承される。本研究の目的は、遺伝情報の正確な継承を保証する時空間「場」の特性を明らかにし、継承のメカニズムを分子レベルで理解することにある。本年度は、遺伝情報の継承に関わる蛋白質群および遺伝子群の検索を行った。まず、遺伝情報の継承に関わる蛋白質群を検索するために、分裂酵母の蛍光蛋白質ライブラリーを活用し、局在に基づいて細胞核の蛋白質を選出した(Hayashi et.al., 2009,Genes to Cells)。このライブラリーは、染色体上の本来の遺伝子に直接GFP遺伝子を融合させてあるので、蛍光蛋白質が生理的な条件で発現する。さらに、遺伝情報継承に関わる遺伝子群を同定するために、DNAマイクロアレイで網羅的に検索を行い、候補遺伝子の絞り込みを行った。候補遺伝子を既存の蛍光蛋白質ライブラリーの局在データに参照し、遺伝子産物の局在を確認し、核膜および染色体タンパク質を選別した。これらの遺伝子について、遺伝情報収納や継承における機能の解析を行った。これにより、テロメアを核膜につなぎとめるタンパク質群を同定し、論文を投稿中である(Chikashige et.al.,投稿中)。また、ヒト培養細胞を用いた研究においては、蛍光顕微鏡による生細胞イメージングと電子顕微鏡による高分解能解析を組み合わせることにより、分裂期における細胞核再構築の過程を解析した(Haraguchi et.al.,2008,J. Cell Sci.)。
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Research Products
(25 results)