2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | The physicochemical field for genetic activities |
Project/Area Number |
20114004
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳永 万喜洋 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (00192659)
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Keywords | 1分子イメージング / 分子システム / その場計測 / 3次元イメージング / マルチカラーイメージング / HILO照明法 / 分子定量 / 遺伝情報場 |
Research Abstract |
細胞核内外の物流や構造を、時空間の関数として「その場」計測するための、1分子イメージング顕微鏡および定量解析法をさらに改良した。染色体は、非常に多くの蛋白質と複合体を形成し、高度に高次な構造体として機能している。しかも、その構造は、転写・複製・修復・組換えなどの生命現象において一定不変でなくダイナミックに変化し、機能に応じ、特定の時期に特定の局所領域に限局して段階的に起こる。染色体の局所領域に一過的に作られる、この特殊な構造と変化を明らかにするため、個々の時空間場で直接観察計測できるという1分子イメージング定量技術の特性を生かすべく、細胞の厚みより薄い局所的照明であるHILO照明法を用いている。生細胞の生体1分子イメージングにおいて従来の楽射照明法よりも最高で8倍のシグナルノイズ比の高画質が得られる。この性能を活かしつつ、遺伝情報「場」計測のために、昨年度行った蛍光4色対応1分子る顕微鏡システム、PC制御システム改良による臨機対応を、さらに発展させた。補正による収差の極小化、機械的ドリフトを最小限にする焦準機構の改良、電子制御の改良、リアルタイム顕微鏡PC制御システム、解析システムの多色化、顕微鏡システムの統合による成果により、ナノ解析による超解像計測が細胞内部で可能となった。この成果を生かすべく、細胞内部における分子数・濃度・相互作用時間・解離定数・拡散係数・物理的動態特性といったパラメータを、多種分子・時間・空間の関数として求める研究を進めた。 転写因子、RNA PolymeraseII、クロマチン構造関連分子をGFP,RFP標識した細胞を作成し、遺伝情報場の「その場」計測を昨年度に引き続き展開した。その結果、ナノ解析が、細胞内分子動態の定量情報に質的な転換をもたらし、生細胞の「その場」計測に最適であることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
生きた細胞の1分子イメージング顕微鏡・定量解析システムにを発展させた成果により、生細胞内における分子間相互作用・分子動態のナノ解析定量が可能となった。これは、遺伝情報場の「その場」計測にふさわしいものであり、これは当初の計画を越えるものである。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞内部での分子間相互作用・分子動態ナノ解析の成果を生かし、細胞内部における分子数・濃度・相互作用時間・解離定数・拡散係数・物理的動態特性といったパラメータを、多種分子・時間・空間の関数として定量的に解析し求める。このように、遺伝情報場の「その場」計測を、ナノ計測を重点として推進する。
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Research Products
(15 results)