2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | The physicochemical field for genetic activities |
Project/Area Number |
20114006
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小布施 力史 Hokkaido University, 大学院・先端生命科学研究院, 教授 (00273855)
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Keywords | プロテオーム / 染色体 / 質量分析 / インフォマティクス / ヘテロクロマチン / 定量プロテオミクス / クロマチン / 細胞周期 |
Research Abstract |
これまでにヒトHP1結合に結合する約20種類の新規因子をプロテオミクスにより見いだている。当該年度は、特異な結合HP1との様式を示すPOGZに特に着目して解析を進め、POGZをRNA干渉法により機能阻害を行うと姉妹染色体合着、キネトコア形成、M期チェックポイント機能が欠損することを明らかとしていた。当該年度の解析により、POGZの機能阻害によって、HP1およびAurora Bキナーゼ、INCENPがM期染色体腕部から解離しないこと、Aurora Bキナーゼの活性化が起こらないことが明らかとなった。さらに、HP1とPOGZとの相互作用の詳細な解析により、他のHP1結合因子がPxVxLモチーフを介してHP1と結合するのに対して、POGZは特殊なZnフィンガーを介してPxVxLタンパク質と競合的にHP1と結合することが明らかになった。G2期の細胞において、POGZはこの競合的な結合により、HP1と結合しているINCENPおよびHP1を染色体から解離させる役割があることが明らかとなった。また、この過程はAurora Bの活性化に必要であることを見いだした。Aurora BのM期における活性化は、キネトコア形成、チェックポイントの確立など正常な染色体分配に必要不可欠であり、その制御にPOGZがHP1を介して関与がするモデルを提案することができた。 並行して、POGZ以外の新規HP1結合因子3種類について、機能解析を行った。1種類はSUMO化を介したHP1の局在化の促進に関与すること、1種類はpo1IIと直接結合して転写制御に関わること、もう1種類はX染色体の不活性化に関与する因子の局在に関与することが示唆された。
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Research Products
(22 results)