2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Systems molecular ethology to understand the operating principle of the nervous system |
Project/Area Number |
20115002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯野 雄一 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40192471)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脳・神経 / 神経科学 / 行動学 / 線虫 / 化学走性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)連合学習の機構:線虫は、餌がある状態で経験した塩(NaClなど)の濃度に向かうように行動し、飢餓状態で経験した塩の濃度を避けるように行動する。さらに、経験した塩濃度および餌の有無によって塩を感じるASERの感覚応答およびその出力を受けるAIB介在神経の応答が変わることをみつけている。ASERおよびAIBの光刺激実験とAIBの破壊実験を行った結果、AIBの刺激が必ず方向転換を引き起こすのに対し、ASERの刺激の結果は培養塩濃度により逆になり、これがAIBに依存することが明らかになった。これら一連の結果を投稿中である。 2)化学走性の行動機構:化学走性においては、風見鶏機構とピルエット機構の2つの機構が、化学物質の濃度勾配の方向によって使い分けられる。匂いの濃度によって、匂いへの走性の方向が変わる機構を調べた。その結果、薄い匂いへの誘引時には両機構が誘引方向に働くのに対し、濃い匂いからの忌避時には風見鶏機構が忌避をドライブし、逆にピルエット機構は誘引方向に働くという逆方向の動作が起こっていることがわかり、九大石原研との共同研究として論文発表を行った。 3)自発的神経活動の意義と行動の個体差:自由行動をさせつつ周りの溶液を自由に切り替えることのできる装置、Microfluidic Arenaを使用することとし、これにトラッキングイメージングを組み合わせるセットアップを作製した。 4)走性行動に関わる全神経回路の動作機構:九州大学石原のところで領域共用設備として設置した4Dイメージングシステムで、ASER感覚神経とAIB介在神経の同時イメージングおよび全感覚神経の同時イメージングの実験を行い、データを解析中である。また、各介在神経AIA、AIB、AIYのそれぞれにカスパーゼを発現させることにより各神経が破壊された株を作製した。これらの株については引き続き行動等の解析を行っている。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)