2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Systems molecular ethology to understand the operating principle of the nervous system |
Project/Area Number |
20115004
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
新貝 鉚蔵 岩手大学, 工学部, 名誉教授 (00089088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 篤光 岩手大学, 工学部, 助教 (30332498)
岩崎 唯史 茨城大学, 工学部, 助教 (50282281)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 行動解析 / カルシウムイメージング / 神経細胞モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
線虫の移動運動は体全体の波状の運動によりなされるが、頭は複雑な動きをする。これまで頭の動きを解析した報告はほとんどなかった。そこで、頭の動きの新規評価法を提案した。寒天プレート上を自由に動く線虫について頭の軌跡が、1.頭の軌跡の区間平均により得られる線、2.頭から体長の5%尾側寄りの点の軌跡、3.体の中点の軌跡の夫々を横切る交点を求めて、交点間の頭部軌跡の長さのヒストグラムを作成すると夫々次の事が判明した。1.加齢と共に頭部運動の不規則性は増し、それは神経伝達物質GABAを欠損した変異体で顕著である。2.変異種に依存して頭先端の振り幅が異なる。3.頭の運動が体中心の動きに成虫3日目から強く同期する種が多い(論文1)。また、酸忌避行動に於いて、後退とターンのどちらを線虫が採るかの行動選択に関する研究結果を論文誌に投稿した。さらに、レア・アースイオンの線虫に与える影響を検討し、レア・アースの認識に関与する感覚神経経路が重金属に対するものと異なるが、ストレス応答経路は両者で共通であることを明らかにした(若林)。 匂いと塩の感覚を同時刺激した場合の行動および細胞内カルシウム濃度変化を計測した解析結果を論文に投稿中である。 線虫の匂感覚神経細胞の細胞内応答モデルを作成した。細胞内情報処理過程を微分方程式で記述した。細胞内カルシウム濃度の時間変化が、報告されている実験結果を再現した(論文2)。また塩感覚神経細胞のカルシウムイメージングデータ(東大・飯野研)をもとに、神経細胞モデルを構築し、各種イオンチャネルの膜電位依存性と細胞内カルシウム濃度の膜電位依存性を量的に推定することを可能にした(岩崎)。さらに、匂物質ノナノン濃度の測定データ(阪大・木村研)に対して関数フィッティングをおこない、この関数をもとに行動解析をおこなった結果、新たな行動機構を見出すことができた(岩崎)。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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