2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Systems molecular ethology to understand the operating principle of the nervous system |
Project/Area Number |
20115006
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
齊藤 実 Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (50261839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 知之 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (70270668)
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Keywords | 老化 / 学習記憶 / 加齢性記憶障害 |
Research Abstract |
"取り出した培養脳神経系"に顕微鏡下で学習記憶を成立させる「in vitro学習系」の開発を行った。ショウジョウバエ脳のキノコ体は匂いと電気ショックの連合学習に必須の脳部位であり、匂い中枢(Antennal lobe)、痛み中枢(Ventral nerve cord)からの入力を受ける。そこでCa^<2+>感受性の蛍光タンパクGcampをキノコ体に発現するトランスジェニックフライを作成し、匂い中枢、痛み中枢をそれぞれの微小電極電気刺激に応じたキノコ体の活性上昇を確認した。 神経活動については神経細胞にCa^<2+> indicatorであるGCaMPを発現させ(トランスジェニックフライを作成し)て、その蛍光変化を指標として定量化する。 通常の嫌忌性匂い条件付けでは匂いと電気ショックを組み合わせる。In vitro学習系では取り出した脳神経系で、匂い刺激に対応するものとして嗅覚葉(Antennal lobe)を、電気ショックに対応するものとして腹側神経節をそれぞれ微小電極により刺激することで代替する。このとき匂いと電気ショックとの連合(学習)に応じた神経細胞の反応変化がみられるか? について学習記憶への関与が報告されている、キノコ体、中心体などで検証する。また学習記憶の成立を細胞レベルで見出すには、学習後の記憶テスト(Antennal lobeの刺激)に応じた特異的な神経活動の検出が不可欠である。そこで記憶の読み出しに必要な脳部位(短期記憶ではキノコ体のa lobe、長期記憶ではキノコ体のy lobe、または中心体のfan-shaped body)での神経活動の変化を先ず調べてみる。また、微小電極での刺激に替えて、光刺激により任意の(Antennal lobeを構成する)神経細胞を活性化させる方法の開発も試みる(こちらの方が組織に対するダメージが少なく長期にわたる刺激・観察が可能となる)。
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Research Products
(11 results)