2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Systems molecular ethology to understand the operating principle of the nervous system |
Project/Area Number |
20115006
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
齊藤 実 (財)東京都医学総合研究所, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (50261839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 知之 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (70270668)
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Keywords | 学習記憶 / ショウジョウバエ / 長期記憶 / 転写因子 / ERK |
Research Abstract |
長期記憶は間隔を空けて学習を繰り返す(長期記憶学習)で形成が促進されるが、間隔を空けずに繰り返すと却って抑制される。長期記憶学習ではRest interval(学習と学習の間隔)でERKの活性上昇が起こることが知られているが、その生理的意義は不明である。我々は転写因子fosの急峻な発現増加とCREBの緩やかな発現増加が長期記憶学習で特異的に起こること、長期記憶学習でのfosの増加にはCREBが、CREBの増加にはfosが必要な(feed-forwardな関係にある)ことを見出した。fosはERKによりリン酸化されることで転写活性を上昇させる。ERKはMEKにより活性化される一方、calcineurin、PP1により抑制される。MEK阻害剤によりERK活性を抑制したところ、長期記憶形成とfos、CREBの長期記憶学習での発現上昇が抑制された。さらに長期記憶学習Rest intervalで上昇するERK活性は学習期間中に却って低下することも確認した。では間隔を空けずに行う繰り返し学習でもERK活性が上昇すれば長期記憶が形成されるか?calcineurin、PP1の変異体で調べたところ、長期記憶が形成されたが、MEK阻害剤によりERK活性を抑制すると長期記憶は形成されなかった。以上の結果からERK活性は長期記憶学習のRest interval特異的に上昇することで、長期記憶形成に必要なfos/CREB間のfeed-forward loopの形成を促進させることが示唆された。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Drosophila PQBP1 regulates learning acquisition at projection neurons in aversive olfactory conditioning.2010
Author(s)
Tamura T, Horiuchi D, Chen, Y.C, Sone M, Miyashita T, Saitoe, M, Yoshimura N, Chiang A.S, Okazawa H.
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Journal Title
J Neurosci
Volume: 30
Pages: 14091-14101
Peer Reviewed
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