2009 Fiscal Year Annual Research Report
モデル小動物イメージングのための新しい遺伝子コード型プローブの開発
Project Area | Systems molecular ethology to understand the operating principle of the nervous system |
Project/Area Number |
20115008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 守俊 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (00323501)
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Keywords | イメージング / 蛍光 / プローブ / モデル小動物 / 神経 / 可視化 / GFP / 遺伝子コード型プローブ |
Research Abstract |
本研究では,「モデル小動物に基づくシステム分子行動学研究」に資する技術の創製を目的として,新しい遺伝子コード型の分子プローブの開発研究を行うことを目的としている.また,本領域研究者がフォーカスする分子過程(例えばc-fosとc-Junのタンパク質問相互作用)についても,ショウジョウバエ等モデル小動物の神経細胞における時間的・空間的動態を可視化計測する遺伝子コード型の蛍光プローブの設計・開発を共同で行う. 計画全体の目標としては,小動物の神経細胞において極めて重要が高い環状核酸等の動態のイメージングを実現する遺伝子コード型の単色蛍光プローブの開発,キナーゼやイノシトールリン脂質等の生体情報分子の局所的ノックダウンプローブの開発,モデル小動物の任意の特定細胞において細胞内シグナル伝達の光制御を実現する分子プローブの開発,を掲げている.平成21年度においては,特に,細胞内シグナル伝達の光制御を実現する分子プローブの開発研究において進展が見られた.植物は光を受容して機能するタンパク質(photoreceptor)を有している.我々は光照射依存的に相互作用を生起するphotoreceptorを解析する実験系を構築し,これを用いて,様々なphotoreceptorをスクリーニングするすることにより,非常に興味深いphotoreceptorを見つけ出すことに成功した.その一つは,光照射依存的に約100万分子の複合体を形成するphotoreceptor-X1である.このphotoreceptor-X1を用いることにより,同種・異種タンパク質の離合集散を自由自在に光制御できると考えており,現在これを用いて,細胞内シグナル伝達を光制御する分子プローブを開発している.もう一つは,光照射依存的に二量体を形成するphotoreceptor-X2である.これについても,分子プローブを開発し,そのキャラクタリゼーションを行っている.
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