2011 Fiscal Year Annual Research Report
モデル小動物イメージングのための新しい遺伝子コード型プローブの開発
Project Area | Systems molecular ethology to understand the operating principle of the nervous system |
Project/Area Number |
20115008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 守俊 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (00323501)
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Keywords | イメージング / 蛍光 / プローブ / モデル小動物 / 神経 / 可視化 / GFP / 遺伝子コード型プローブ |
Research Abstract |
本研究では,「モデル小動物に基づくシステム分子行動学研究」に資する技術の創製を目的として,新しい遺伝子コード型の分子プローブの開発研究を行うことを目的としている.また,本領域研究者がフォーカスする分子過程(例えばc-fosとc-Junのタンパク質問相互作用)についても,ショウジョウバエ等モデル小動物の神経細胞における時間的・空間的動態を可視化計測する遺伝子コード型の蛍光プローブの設計・開発を共同で行う. 計画全体の目標としては,小動物の神経細胞において極めて重要が高い環状核酸等の動態のイメージングを実現する遺伝子コード型の単色蛍光プローブの開発,キナーゼやイノシトールリン脂質等の生体情報分子の局所的ノックダウンプローブの開発,モデル小動物の任意の特定細胞において細胞内シグナル伝達の光制御を実現する分子プローブの開発,を掲げている. 平成23年度においては,平成22年度までにリードプローブを得ていた環状核酸の単色蛍光プローブについて基礎的なキャラクタリゼーションを行い,当該プローブが過去におこった環状核酸の濃度上昇を記憶するメモリーとしての機能を有することを明らかにした.さらに,当該プローブにアミノ酸変異を導入し,その輝度を大幅に向上させた.平成23年度の終盤には,単色蛍光プローブを神経細胞に導入したトランスジェニック線虫を作製したので,次年度に当該モデル小動物における環状核酸のイメージングを行う予定である.また平成23年度においては,細胞内シグナル伝達の光制御を実現する分子プローブを開発するために,光照射依存的に二量体を形成するphotoreceptor-X2にアミノ酸変異を施し,その特性を大きく改良した,
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モデル小動物の神経細胞において環状核酸の動態を可視化する蛍光プローブや,同細胞において分子過程を光で自由自在に操作するための基本ツールの開発など,おおむね順調に研究は伸展している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度までに開発した環状核酸の蛍光プローブを神経細胞に導入したトランスジェニック線虫を作製したので,これを用いて当該モデル小動物の神経細胞における環状核酸の動態を明らかにする.平成23年度までに改良を重ねてきた分子過程を光操作するためツールに関しても本年度中に関せさせ,モデル小動物における検証を行う.
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