2008 Fiscal Year Annual Research Report
培養系を用いたマウスGSC/ニッチ・システムの解明と分化誘導系の開発
Project Area | Regulatory Mechanism of Gamete Stem Cells |
Project/Area Number |
20116005
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
小川 毅彦 Yokohama City University, 医学部, 准教授 (50254222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大保 和之 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (70250751)
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Keywords | ニッチ / 精子幹細胞 / 培養 / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
(1)in vitroニッチの分子機構の解明 : 現在確立している精子幹細胞(GSCs)の培養系ではGSCsと分化した精原細胞(Spermatogonia ; SG)は混在して増殖している。これらGSCs/SGとも言える培養細胞をFACSを用いて未分化な細胞群(GFRα1+、c-kit-)と十分に分化し幹細胞能を失った細胞群(GFRα1-、c-kit+)の2群を分取した。これらの2つの細胞群の遺伝子発現パターンの違いを検討する目的で、マイクロアレイ解析を施行した。またGSC培養に必須な成長因子であるGDNFを加えた培地と加えない培地での培養3日後の培養細胞の発現遺伝子解析も同様にマイクロアレイを用いて行なった。これらのデータは現在解析中であり、今後の実験に利用してゆく予定である。 (2)GSC培養条件の改良とin vitro精子形成系の開発 : 現在、DNAメチル化酵素阻害剤、ヒストンメチル化酵素阻害剤を、それぞれ単独で精子幹細胞培養系に添加し、培養を行なっている。今後、表面抗原の変化、精細管移植法を用いた幹細胞活性の変化について追跡予定である。 (3)GSCの機能アッセイ法の開発 : ドナー動物として、ブタおよびウサギを用い、宿主動物として高度免疫不全のNOGマウスを用いた精細管内移植実験を行なった。これまでのところドナー動物の生殖細胞の定着は確認されていない。 (4)ヒトを含む多種ほ乳類のGSCの性質の解明と培養法の開発 : ヒト精巣細胞(精巣癌手術例)を用いて、ヒトGSCの培養実験を試みている。現在までのところGSCの初期コロニーは認めているが、それらの増殖には到っていない。
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Research Products
(4 results)