2010 Fiscal Year Annual Research Report
プラナリア有性化に伴うGSC/ニッチ・システムの誘導機構
| Project Area | Regulatory Mechanism of Gamete Stem Cells |
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20116007
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| Research Institution | Keio University |
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Principal Investigator |
小林 一也 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50360110)
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| Keywords | 配偶子形成 / 幹細胞 / ニッチ / 生殖様式 / プラナリア |
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| Research Abstract |
1.プラナリア生殖腺発達過程の3次元構築
プラナリアでは、配偶子幹細胞およびニッチ細胞の存在は明らかになっていない。プラナリア配偶子幹細胞/ニッチ解析のための基盤とするために、有性化過程での発現解析から、有性化現象に関わる遺伝子10種(FGFR3種:卵巣および交接器官に発現:Pum:生殖巣に発現;β-Catenin:生殖巣および交接器官に発現;Wntp3,Patched,HH:交接器官に発現:セロトニン受容体2種:卵巣に発現)を同定した。
2.蛍光タンパク質(CFP)標識プラナリアの作製
プラナリアでは幹細胞ネオプラストの培養および、受精卵へのインジェクションが困難であるので、未だ、トランスジェニックプラナリアを得ることができていない。配偶子幹細胞機構を解析するためには、必須な技術なので系確立に臨む。これまで、発現ベクターをエレクトロポレーション法でプラナリアのゲノムに導入する系の構築が達成できていない。21年度までは、ハウスキーピング遺伝子であるDref2(タンパク翻訳時に必要なタンパク)の予想プロモーター配列を用いて構築したベクターのみで実験を進めていたが、22年度に、ハウスキーピング遺伝子であるDractin(アクチンタンパク)と生殖細胞特異的な発現をするDrno (ナノスタンパク)の予想プロモーター配列を決定したので、この2遺伝子の発現ベクターも加える用意をしている。
3.有性化因子の同定
22年度研究で、有性種の脂溶性画分に強い有性化活性を示す物質が含まれていて、少なくとも4種類の異なる物質が複合的に働き、有性化を引き起こしていることがわかった。引き続き、精度の逆相HPLCカラムやゲル濾過カラムを用いて、有性化因子の単離/精製を進める。その後、質量分析やNMRにより精製物質の構造決定を行う。
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