2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
Development of novel fluorescent probes and imaging methods for elucidating ROS signaling mechanisms
Project Area | Signaling functions of reactive oxygen species |
Project/Area Number |
20117003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
URANO Yasuteru The University of Tokyo, 大学院・医学系研究科, 教授 (20292956)
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Project Period (FY) |
2008 – 2012
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Keywords | 蛍光プローブ / 活性酸素種 / 活性窒素種 / カルセイン / 過酸化水素 / 細胞内滞留性 / ルシフェラーゼ / 生物発光プローブ |
Research Abstract |
本新学術領域研究は、細胞内情報伝達機構の制御分子としての活性酸素種(ROS)・活性窒素種(RNS)の役割を徹底的に明らかにすることを目指すものである。特にROSはこれまで、主に毒性因子として着目されてきたが、各種細胞内蛋白質、脂質などの構造、物性、機能を制御する修飾因子として重要な役割を持つことが、近年数多く報告されるようになった。しかし従来の研究は、薬物刺激後の細胞を固定して免疫染色するなどの手法による解析がほとんどであり、ROSによるシグナル伝達のダイナミクスに迫ることはできていない。 そこで本計画研究課題では、「生きている状態」の生物試料のどこで、どのタイミングで、どのような活性種が生成し、どのターゲット分子が修飾されたのかを、リアルタイムに観測することを実現する世界初の蛍光プローブ類を設計・開発し、ROS・RNSシグナル分子による全く新たな細胞内情報伝達機構の解明を世界に先駆けて実現することを目指す。具体的には、5年間の研究期間内に、(1)細胞内の特定の部位(例:細胞質、ミトコンドリア、小胞体など)で生成するROS・RNSを、種を区別して検出する蛍光プローブ、(2)蛋白質修飾などを引き起こすROS・RNS二次シグナル親電子性活性種を検出する蛍光プローブ、(3)(2)の活性種により修飾された細胞内蛋白質・脂質分子を検出する蛍光プローブを開発する。特に、(2)の親電子性活性種をリアルタイムに生細胞内で検出することは、本研究領域の進展に極めて重要であるため、種々の親電子性活性種を、その種を区別して特異的に検出可能な蛍光プローブを鋭意開発する。以上のプローブ群を開発することで、各種ROS・RNSのシグナルとしての機能解析や、親電子性活性種によるターゲット蛋白質の修飾を、生細胞内で特異的かつ時空間分解能高く観測することを可能とし、本研究領域全体の目標の達成に大いに貢献することを目指す。
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Research Products
(7 results)