2009 Fiscal Year Annual Research Report
化学プローブを駆使した活性酸素シグナルの制御機構解明
Project Area | Signaling functions of reactive oxygen species |
Project/Area Number |
20117006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
有本 博一 Tohoku University, 大学院・生命科学研究科, 教授 (60262789)
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Keywords | 化学プローブ / 活性酸素 |
Research Abstract |
「活性酸素シグナル」の過程には、新規の二次シグナル分子が種々関与していると考えられている。本計画研究課題では、ニトロ化ヌクレオシドに関する活性酸素シグナルに焦点をあてている。 まず、8-ニトロcAMPなどアデノシン誘導体の生体内存在の検証を目指して検討を継続した。人工抗原として必要なニトロcAMPの化学合成を行なった。昨年度に開発した合成法を基に、さらに検討を重ねることによって初めて成功した。ポリクローナル抗体を作製し、様々な条件で培養した細胞のライセートを用いて、ニトロアデノシン類の生体内存在探索を行なった。 つづいて、ニトロcGMPの生理作用に関与する標的タンパク質を解明するための研究を行った。最初に、蛍光団を有する生物活性ニトログアノシンプローブを細胞に投与し、生細胞イメージング実験を行なった。本年度に導入した培養装置を蛍光顕微鏡に接続することによって、タイムラプス観察が可能となった。プローブは細胞質に偏在し、さらに特定のオルガネラが蛍光染色されることがわかった。 一方、ニトロcGMPの代謝産物を解明するため、同位体標識したニトログアノシン誘導体を合成し、細胞に投与した。質量分析によって解析を行なったところ、細胞培養液中に特有の同位体パターンをしめす代謝産物1種を発見することが出来た。
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Research Products
(4 results)