2012 Fiscal Year Annual Research Report
内皮由来弛緩因子としての活性酸素の役割と作用機構の解明
Project Area | Signaling functions of reactive oxygen species |
Project/Area Number |
20117009
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
下川 宏明 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00235681)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 活性酸素 / 一酸化窒素合成酵素 / Rho/Rho-Kinase / メタボリックシンドローム / 臓器関連 / 酸化ストレス / 血管内皮 / 血管平滑筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.血管内皮の内皮型NO合成酵素(eNOS)機能が、太い動脈ではNO産生、微小血管ではEDHF/H2O2産生に分化していることに関して、その分子機構について検討した。その結果、微小血管ではCaveolin-1・CaMKKbeta依存性にeNOS機能に抑制がかかっていること、また、血管平滑筋ではPKG1alpha依存性にH2O2に対する反応性が亢進していることを明らかにした(Circulation Journal, 2012)。この知見は、血管径に応じたeNOS機能の分化に関する分子機構を明らかにしただけではなく、新たな創薬に関する情報として重要である。
2.血管内皮機能調節における骨髄の役割について検討したところ、骨髄細胞が内臓脂肪におけるAdiponectinの産生亢進を介して内皮機能を調節しており(特に微小血管)、ひいては、肝臓や骨格筋における代謝調節にも重要な役割を果たしていることを明らかにした(Circulation Research, 2012)。この知見は、血管内皮ー骨髄ー代謝連関を初めて明らかにした点で重要であり、今後の創薬にもつながる可能性がある。
3.血管内皮ー代謝連関をさらに明らかにする目的で、代謝において重要な役割を果たしているAMPKの血管内皮機能調節における役割について検討した。AMPK欠損マウスを用いた検討の結果、AMPKは微小血管のEDHF反応に必須であること(2012, AHA)、Rho-kinaseがAMPK機能を抑制的に調節していることを明らかにした(2012, AHA)。これらの知見は、AMPKを標的とした新たな治療戦略の開発につながる可能性がある。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)