2012 Fiscal Year Annual Research Report
孤発性神経変性疾患発症に関わるニトロソ化シグナルの分子作用メカニズム
Project Area | Signaling functions of reactive oxygen species |
Project/Area Number |
20117011
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
上原 孝 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00261321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西屋 禎 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (80399831)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 一酸化窒素 / 酸化ストレス / 神経細胞 / アポトーシス / 神経変性疾患 / シグナル伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちは本方法と抗体アレイを使用した新規スクリーニングシステムを考案し,網羅的なNO 基質蛋白質の同定を試みることを目的とした.さらに,当該蛋白質のNO に対する感受性を調べ,より生理的な濃度において,どのような調節を受けているのかを明らかにすることを目指した.このようにNOによって活性調節される蛋白質あるいは情報伝達系が生理応答や病態形成にどのように関係しているのかを検討した. ヒト腎細胞,血管内皮細胞,神経細胞内でNOを発生させたサンプルに対して,総計約2000種蛋白質に対する抗体がスポットされたアレイを用いて,NO基質を探索したところ,50種の候補の単離に成功した.これらには,既知のS-ニトロシル化蛋白質が含まれており,本スクリーニング系が正しく働いていることを示唆した. PTENに関しては昨年度までに詳細な解析を済ませており,本年は他の候補蛋白質について解析を進めた.とくに,小胞体内に存在する酵素に的を絞って調べたところ,タンパク質ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)ファミリーに属する酵素はすべてNOの標的であることがわかった.また,糖タンパク質成熟に必須である酵素もNOによってS-ニトロシル化されることを見いだした.現在,神経細胞死との関連性について解析を進めている. iNOSは炎症時に誘導されるが,本酵素の生体内寿命に関しては不明な点が多い.そこで,酵母2-ハイブリッド法を用いて結合性調節蛋白質の単離を目指した.その結果,SPSB2が同定され,この分解機構についての新知見を発表してきた.つぎに,iNOSがSPSBによって認識される配列を有する他のタンパク質をデータベースから探索したところ,新たに4つの候補を得た.現在,これらの寿命がiNOSと同様の制御系によって支配されているのか否か検討している.
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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