2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Clarification of the mechanism of face recognition by interdisciplinary research |
Project/Area Number |
20119003
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
稲垣 真澄 National Center of Neurology and Psychiatry, 精神保健研究所・知的障害部, 部長 (70203198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 祐紀 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・知的障害部, 室長 (40415576)
軍司 敦子 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・知的障害部, 室長 (70392446)
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Keywords | 発達障害 / ERP / 周波数解析 / 社会性認知 / 自他識別 / NIRS / 視線追跡 / 非侵襲的脳機能測定法 |
Research Abstract |
本研究では, 顔認知の特異性がもたらすコミュニケーション障害や二次的な社会性障害の神経基盤を解明するため, 脳電位(EEG)や脳血流計測(MRS), 視線追跡, 紙面調査を通じて, 小学生・中学生における脳機能と顔認知の定型発達について検討し, 発達障害や幼若期の脳損傷に起因する顔認知の異常やその修復機転を解釈することを目的としている. 平成20年度は研究期間が短かく, 計画立案を主に行った. 定型発達児における脳機能データ収集をめざし, 研究環境(機器の選定,検査プロトコルの決定, 研究協力者や被検者のリクルートなど)を整備した. 検査プロトコルは, 顔認知の異常をともなう小児疾患や発達障害の要因について研究動向を整理したうえで(「小児神経科専門医をめざすためのケースレビュー60」の翻訳等), 顔認知あるいは表情の表出の際に生じる, 記憶照合, 意味処理, 感覚運動調節, モニタリング, フィードバックの過程について, 顔情報が伝える感情や意味, 場面に応じた態度, 行動など「こころの理論」に反映される社会性スキルについての理解を評価するパラダイムを決定した. また,周辺の療育センターや教育機関, 所属機関での講演(「こころの発達」臨床教育センター公開シンポジウムでの講演など)やソーシャル・スキル・トレーニングなどの臨床サポートを通じて, 円滑なコミュニケーションを支える社会性認知と顔認知研究の重要な関連性についての啓蒙活動に努め, 研究協力者と被検者のリクルート体制を築いた.
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Research Products
(8 results)