2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Clarification of the mechanism of face recognition by interdisciplinary research |
Project/Area Number |
20119003
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
稲垣 真澄 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所・知的障害研究部, 部長 (70203198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 英伸 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所・知的障害研究部, 室長 (80422103)
軍司 敦子 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所・知的障害研究部, 室長 (70392446)
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Keywords | 発達障害 / ERP(事象関連電位) / 周波数解析 / 社会性認知 / 自他識別 / NIRS / 視線追跡 / 非侵襲的脳機能測定法 |
Research Abstract |
本研究では,顔認知の特異性がもたらすコミュニケーション障害や二次的な社会性障害の神経基盤を解明するため,脳電位(EEG)や脳血流計測(NIRS),視線追跡,質問紙調査を通じて,小学生・中学生における脳機能と顔認知の定型発達について検討すること,および発達障害や幼若期の脳損傷に起因する顔認知異常やその修復機転を解明することを目的としている. 平成23年度は,健常成人および定型発達児や発達障害児における脳機能データ収集をおこなった.検査プロトコルには,顔の意味情報処理(自他識別,個人の特定)過程を評価するパラダイムを用い,このときの脳機能をEEGあるいはNIRS,眼球運動計測を通じて検討した.(1)自己認知ならびに自他識別時の脳波周波数特性の解析を進め,(2)視線と脳血流同時計測を行った.さらに,(3)ソーシャル・スキル・トレーニングなどの臨床サポートによる社会性認知と顔認知反応の関連性について検討を進め,発達障害児の訓練効果に関して治験を収集した、そして,(4)発達障害児群の表情認知における脳機能計測に着手した.これらの成果は,内外の研究会(日本臨床神経生理学会,日米自閉症スペクトラム研究会ほか)および,周辺の療育センターや教育機関,所属機関での講演を通じて報告された.また,成果の一部は学術誌に掲載された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
健常成人ならびに定型発達児の自己顔認知に関する臨床生理学的研究方法の確立を踏まえて、発達障害児の顔認知研究をスタートすることが出来ていることと、ソーシャルスキル指導による認知機能評価を客観的に取り組む体制の整備が図られつつある点を考慮すると、目的の達成度はおおむね順調と判断している
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Strategy for Future Research Activity |
次年度が最終年度である点も考慮すると、自閉症スペクトラムなどの発達障害児の病態理解と同時に、真に有効な支援・介入・教育方法を提案するべきと思われる。その際には、客観的・非侵襲的評価を進めることが重要で、一般国民に理解される成果・提案を具体的に行い、かつ世界の最先端レベルの研究者との意見交換を踏まえて研究方法の開発も望まれると考える。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Multiple band frequency analysis in a child of medialtemporal lobe ganglioglioma2011
Author(s)
Mizuno T, Nakagawa E, Sakuma H, Saito Y, Komaki H, Sugai K, Sasaki M, Takahashi A, Otsuki T, Sakihara K, Inagaki M
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Journal Title
Childs Nerv Syst
Volume: 27
Pages: 479-483
DOI
Peer Reviewed
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