2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Clarification of the mechanism of face recognition by interdisciplinary research |
Project/Area Number |
20119005
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
赤松 茂 Hosei University, 理工学部, 教授 (50339503)
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Keywords | 顔認知 / 感性情報処理 / 高次視覚印象 / 画像認識 / 画像生成 / 国際情報交換 / オーストリア、イギリス |
Research Abstract |
本プロジェクトの開始にあたって設定した5つの研究課題について検討し、それぞれ以下のような成果が得られた。 1, 顔の3次元形状を表す高次元ベクトルの自動抽出法顔の見え方の多様性をモーフィングモデルによって表現するためには3次元形状を高次元ベクトルとして統一的に表現する必要があり、それぞれの顔を3次元計測して得られる膨大な数の測定点に一定の対応関係を自動的に与える手法が必要である。車のボディ形状を想定して考案された従来手法が、姿勢や表情に対して一定の制約を与えた場合には、顔においても有効に機能することを確認した。 2, 姿勢・視線・表情などによる顔視覚像のダイナミックな変化と高次印象の関係のモデル化表情表出や発声発話に伴う顔の3次元形状の動的変化を計測できる光学式モーションキャプチャシステムを導入して、次年度からの本格検討の準備を行った。 3, 顔視覚像の全体情報と特定の造作に対応する部分情報とが高次印象に与える影響昨年度に導入したリアルタイム視線検出装置を用いた眼球運動の計測により、顔視覚像の意図的学習時と印象判断時の間で観察者の注視点に違いがあるかを検討する予備実験を行った。 4, 顔視覚像に対する高次視覚印象の心理量を効率的に求める方法3次元顔モデルに対する印象変換操作の有効性を確認する方法として、Semantic Differential法と一対比較法とを個別に適用して、両者の比較を行った。 5,顔視覚像の物理的パラメータ表現から高次視覚印象の心理量への柔軟な対応付けの実現与えられた顔に対して、意図する高次印象の変化をもたらす物理的特徴空間内での変位を求める方法として、従来の線形識別関数による方法の代替案として、各印象を与える顔のプロトタイプとみなせる平均顔を用いる手法を提案し、従来法とその得失を比較した。
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