2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Clarification of the mechanism of face recognition by interdisciplinary research |
Project/Area Number |
20119006
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
永福 智志 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 准教授 (70262508)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ニューロン活動 / 霊長類 / 顔認知 / 長期記憶 / アイデンティティ / 顔検出 / 視覚探索 / 顕著性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,サルの顔情報処理に関して以下の二つの研究を行っている. 1. 顔に関する連合記憶のニューロン機構の解明: 顔のアイデンティティの認知障害はヒトでは相貌失認と総称され,統覚型と連合型の二型に細分される.前者は顔自体の認知障害であり,後者は顔とそれに関する意味・名前等の連合記憶の障害である.本研究では,顔の連合記憶のニューロン相関を明らかにすることを目的に,サルに顔を用いた対連合記憶課題を遂行させ,顔ニューロン活動を記録・解析した.その結果,サル前部下側頭皮質腹側部(AITv野)の顔ニューロンは集団として,(1)顔の向きに依存しない顔のアイデンティティを表現していること,と同時に (2) ニューロン集団として,学習した顔と図形の連合学習を表現していることが明らかになった.本年度は連合された図形の脳内表現の刺激空間内での空間配置に関して詳細なデータ解析を行った. 2. 顔の視覚探索のニューロン機構の解明: 視覚探索課題では,課題要求(task demand)に基づくトップダウン的処理と刺激のもつ顕著性(saliency)に基づくボトムアップ的処理の両者の介在が示唆されてきたが,顔の視覚探索では両処理の起因となる具体的な顔情報は未だ明確でない.顔の視覚探索時の両処理の位置づけを行動学的に明確にすることを目的に,同種顔または異種顔の視覚探索をサルに課し,主に眼球運動を中心とした行動指標を取得し,解析を行った.その結果,異種顔の探索では主にトップダウン的処理に依存し,同種顔の探索はボトムアップ的処理に基づくという同種バイアスの存在が明らかになった.本年度は,同種バイアスを生み出す視覚情報に関する詳細な行動解析を進めた.また,顔の視覚探索における顔情報処理のニューロン相関を明確にする目的でサル前部下側頭皮質からのニューロン活動記録を行い,データ解析を行った.
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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