2008 Fiscal Year Annual Research Report
多成分、非常態下における二次粒子生成・成長過程の解明
Project Area | Impacts of aerosols in East Asia on plants and human health |
Project/Area Number |
20120002
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
奥山 喜久夫 Hiroshima University, 大学院・工学研究科, 教授 (00101197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 敏行 室蘭工業大学, 工学部, 准教授 (40333661)
FERRY Iskandar 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00452607)
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Keywords | 化学工学 / 環境 / 計測工学 / ナノ粒子計測 / エアロゾル / 大気環境汚染 / 均一核生成 / クラスター |
Research Abstract |
常温・常圧下から低温・減圧下におけるSO_2の粒子転換過程を実験的に解明するために、常温・常圧下で粒子生成の実験を行った。紫外線による二次粒子の生成実験は室蘭工業大学で行い、軟X線による実験は広島大学で行った。SO_2、N_2、O_2、H_2Oの流量をマスフローコントローラ(MFC)により調整し、湿度と温度をコントロールした摸擬大気発生させ、紫外線および軟X線を照射し、生成する二次粒子の計測を行った。 二次粒子の計測は広島大学では微分型静電分級器(DMA ; TSI社製、Model 3085)およびエアロゾルエレクトロメーター(TSI社製、Model 3068B)により行い、室蘭工業大学ではDMAおよびFCEを用いて行った。恒温水循環装置により一定温度に保った冷却水を循環させ、温度を高い精度でコントロールすることで温度の影響を受けやすいと考えられる二次粒子発生を精度良く測定する技術を確立した。平成20年度は常温・常圧下で実験を行ったが、この実験は平成22年度までに対流圏中層部を想定した低温・減圧下での実験に発展させる準備段階である。 低温・減圧下でのナノ粒子の計測には、DMAおよびFCEを組み合わせて使用する方法が最も有力であるが、DMAによる分級およびFCEによる検出はどちらも前段階として粒子を荷電する必要がある。この荷電のプロセスは軟X線や電離放射線、プラズマ放電などにより発生したイオンクラスターと粒子のブラウン拡散による衝突と電荷移動に支配され、荷電状態はイオンクラスターの物性や粒子サイズとともに、圧力などの雰囲気にも影響される。そこで、イオンクラスターを軟X線およびプラズマ放電で発生させ、発生するイオンの性状を計測し、ナノ粒子の帯電の荷電状態の評価、ナノ粒子の静電計測法および静電サンプリング法への応用を検討した。
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Research Products
(8 results)