2010 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアから輸送されるエアロゾル化学成分の航空機観測
Project Area | Impacts of aerosols in East Asia on plants and human health |
Project/Area Number |
20120008
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
畠山 史郎 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 教授 (30132856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 泉 東京農工大学, 准教授 (30302912)
新垣 雄光 琉球大学, 理学部, 准教授 (80343375)
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Keywords | 東アジア / 航空機観測 / エアロゾル / 後方流跡線解析 / 輸送モデル予測 / 地上同期観測 / エアロゾル金属成分 |
Research Abstract |
平成22年12月に長崎県福江島をベースとして東シナ海上空の航空機観測を実施した。使用した飛行機はビーチクラフト・キングエアー200T型(双発ターボプロップ機)(ダイアモンドエアーサービス株式会社)である。使用した観測用測定機器は、昨年度の観測とほぼ同様であるが(オゾン計、SO_2計、ハイボリューム・テープ・サンプラー、パーティクル・マスモニタ、パーティクル・カウンタ、バイオエアロゾルサンプラー、カスケード・インバクタ、NOy計、CO計)本年度はAO1-PO1班との協力により、黒色炭素(BC)測定装置を搭載した。観測飛行は12月11日、12日、14日に行った。12月11日には昨年度の10月観測時に続き、黄砂が飛来が観測され、その影響で金属成分としてはAl,Feなど地殻成分が増加したが、人為起源物質の濃度も高かった。また。11日の下層飛行時にはイオンバランスが正イオン側に大きくふれており、Ca^<2+>濃度も同様に高くなっていて、黄砂の飛来を明確に示していた。またSO_4^<2->、NH_4^+濃度も他の日に比べ高くなっており、黄砂の巨大な気塊により汚染気塊も同時に押し出されてきたことがモデルからも明らかとなった。12日はイオン成分濃度は上空、低空ともに低かった。14日は上空では金属成分の濃度が低いが低空では高くなった。イオン成分についても同様であった。 また、金属成分の分析値で見ても、11日のV/Mn比は黄砂の特徴である0.14に近い値でほぼ一定であり、一方12日の下層ではこれより大きくなって、人為起源エアロゾルの飛来を示唆していた。 今後、他の化学成分の分析結果やモデル解析、流跡線解析などを加え、越境汚染の状況を解明する。
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[Presentation] 2009 Aerial observation of aerosols transported from East Asia2010
Author(s)
Hatakeyama,S., S. Hanaoka, K. Ikeda, S. Matsuo, I. Watanabe, S. Azechi, T. Arakaki, S. Kato, Y. Kajii, Y. Sadanaga, J. Urata, H. Bandow, K. Hara, D. Zhang, A. Takami, A. Shimizu, N. Sugimoto
Organizer
Japan Geoscience Union Meeting 2010
Place of Presentation
Chiba
Year and Date
2010-05-27
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