2012 Fiscal Year Annual Research Report
森林生態系におけるエアロゾルの沈着量と動態の評価手法の開発
Project Area | Impacts of aerosols in East Asia on plants and human health |
Project/Area Number |
20120011
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
原 宏 東京農工大学, 農学部, 教授 (60106226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高柳 正夫 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (50192448)
木村 園子ドロテア 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (60397015)
大河内 博 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00241117)
緒方 裕子 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (80613512)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 乾性沈着 / エアロゾル / 鉛直プロファイル / 森林 / 林内雨‐林外雨法 / 葉洗浄法 / オープンパスFT-IR / インファレンシャル法 |
Outline of Annual Research Achievements |
乾性沈着の影響を考究する際,森林生態系の層の厚さ中での挙動の解明が不可欠である.本研究では,森林に対するエアロゾルの乾性沈着量の推定法による評価を基本として,実用的な評価方法を開発することを目的としている.平成24年度では特にブラックカーボン(BC)に着目し,以下の結果を得た. 1)実葉の走査電子顕微鏡の結果,コナラ葉の表面には土壌や海塩粒子,生物片のような粒子の他に,微生物や菌類のような糸状の構造も見られた. 2)葉洗浄法で葉表面に沈着したBC量を測定した.2011年および2012年ともに,4月20日前後より葉の展開が急速にはじまり,5月末で林内の葉面積指数は4~5と平衡状態に達した.BCの沈着量は,高度が上がるほど,葉面積あたりの沈着量の増加が認められた.2011年では沈着の初期速度は0.24 ㎎ m-2 day-1,2012年では0.28 ㎎ m-2 day-1であったことが示された. 3)濃度勾配法によるBC濃度は,30m では平均1.8 mg m-3, 25mでは0.083 mg m-3であった.対応する沈着量は大きく変動したが,ほとんど5 mg m-2 day-1以下で平均値は3.1 mg m-2 day-1であった.同時期に測定したBCを比べると,葉表面に沈着している量は28.6~49.1 mg m-2,林内雨-林外雨法における積算沈着量は15.7 mg m-2であった.不明分については,直接土壌に沈着したものと考えられた. 4)オープンパスFTIR分光法を用いて森林大気の微量成分の高度分布の測定を試みた結果,H2Oは10 m以下で濃度がそれよりも高い部分よりも大きくなっていた.地面や樹木から放出される水蒸気によると考えられ,吸湿性エアロゾルの挙動との関係が示唆された.
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(46 results)