2022 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanisms for thermosensation in hibernation: clarification of the significance of thermosensitive TRP channels
Project Area | Mammalian hibernation biology ~ survival strategies via hypometabolism and hypothermia |
Project/Area Number |
20H05768
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Research Institution | Center for Novel Science Initatives, National Institutes of Natural Sciences |
Principal Investigator |
富永 真琴 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 教授 (90260041)
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Project Period (FY) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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Keywords | 冬眠 / 休眠 / 温度受容 / 温度感受性TRPチャネル / 視床下部神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類冬眠動物は低体温下でも産熱をせず、体温を低く保つことができる。哺乳類冬眠動物は環境温度や自身の体温をどのように感知しているのであろうか?低温を感知する能力が低下しているのか、あるいは、低温を感知しても熱産生につなげない機構が存在するものと推定される。一方、体温調節中枢である脳視床下部は電気信号に変換された温度情報を受け取るのに加えて、自身で周囲脳温を感知していると考えられている。そこで、種々の動物のTRPA1チャネルの温度応答を、パッチクランプ法を用いて解析した。ハムスターTRPA1、ラットTRPA1は少ない回数ではあるが冷刺激に応答したが、マウスTRPA1は冷刺激に応答しなかった(ハムスター:236.0 ± 54.0 pA/pF at +100 mV、ラット:222.4 ± 54.7 pA/pF at +100 mV)。活性化温度閾値は、いずれも約15度であった。ハムスター、マウス、ラット、シマリス、十三線ジリス、ヒトTRPA1はすべて熱刺激に応答した(ハムスター:503.7 ± 107.6 pA/pF at +100 mV、マウス:254.6 ± 64.2 pA/pF at +100 mV、ラット:288.4 ± 51.0 pA/pF at +100 mV、シマリス:121.0 ± 12.0 pA/pF at +100 mV、十三線ジリス:122.5 ± 16.9 pA/pF at +100 mV、ヒト:171.2 ± 18.7 pA/pF at +100 mV)。ハムスターの熱応答が最も大きかった。活性化温度閾値は、ハムスター:37.3 ± 1.0 度、マウス:35.5 ± 1.2 度、ラット:38.3 ± 0.9 度で、ほぼ体温近傍であった。TRPA1の低温感受性に関しては議論があるが、稀にしか観察できないことが分かった。一方、種々のTRPA1が熱刺激感受性を有していることが明らかになった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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