2020 Fiscal Year Annual Research Report
Exploring Chemical Evolution along Formation of Planetary-System by High Resolution/Sensitivity Observations
Project Area | Next Generation Astrochemistry: Reconstruction of the Science Based on Fundamental Molecular Processes |
Project/Area Number |
20H05845
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
坂井 南美 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (70533553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大屋 瑶子 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00813908)
廣田 朋也 国立天文台, 水沢VLBI観測所, 助教 (10325764)
酒井 剛 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (20469604)
渡邉 祥正 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (20586929)
山本 智 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (80182624)
下西 隆 新潟大学, 研究推進機構, 研究准教授 (80725599)
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Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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Keywords | 星間化学 / 原始惑星系円盤 / 原始星 / マイクロ波分光 / 超伝導受信機 |
Outline of Annual Research Achievements |
観測班は、下記を目的としている。①統計的議論が可能になる100個以上の原始惑星系円盤形成領域に対し、ALMA望遠鏡などを用いた多波長の高感度・高分解能分子輝線観測を展開し、原始惑星系円盤の化学的多様性の全貌とその起源を明らかにする。②また、紫外線強度や元素組成比などの異なる環境にある天体の化学組成を、その物理構造とともに明らかにする。③観測研究の推進に必要な有機分子同位体やラジカルのスペクトル線周波数の精密測定も並行して行う。これらをとりまとめ、領域全体からフィードバックとして得られる素過程の知見とあわせ、惑星系円盤形成領域で起こっている物理・化学現象を原子分子レベルで解き明かし、惑星系円盤の化学的多様性ならびに太陽系の物質的起源の理解を飛躍的に進める。
この目的のために、初年度である2020年度は、①ペルセウス座分子雲での飽和有機分子大規模サーベイ観測の取りまとめ、②新規観測提案書の提出および新規データ取得、③スペクトル線周波数の精密測定のために必要な分子分光装置の開発を行った。②については、時差による効率的な議論の困難があったことから、国際共同研究による観測提案のうちのいくつかは実施に遅れが生じている。一方、国内メンバーを主とした観測提案については、予定より多くの数を行うことが出来た。結果、後者について複数件の観測提案が採択された。③については、測定用サンプルの輸入がコロナで遅れたため、代わりに装置の安定化と新規開拓周波数帯の受信装置の開発を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付決定が12月であったため、正味4ヶ月と短い期間であったが、順調に実験装置の立ち上げおよび観測計画の立ち上げを行うことができた。分子分光測定用の稀少同位体サンプルの輸入がコロナの影響で遅れたが、他の分子の測定や装置開発を優先させることで対応した。
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Strategy for Future Research Activity |
依然として、装置や分子分光測定用稀少同位体サンプルなどの納品に遅延があるが、研究の進捗に先んじて年度始めなどに可能な限り発注するなどし、可能な限り計画に遅れが生じないように対応する。観測研究についても、国際共同利用観測装置にコロナによる停止や遅れが生じているため、データ取得や新規提案による観測時間確保には依然として困難がある。多数の観測提案を先んじて行うなど、可能な限りの対応を行う。国際共同研究については、オンライン会議やオンラインツールの活用で対応中であるが、時差による議論効率の悪さは依然として残っているため、今後は長期滞在などの対応で、海外渡航も検討する。
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[Presentation] Salt, Hot Water, and Silicon Compounds Tracing Massive Twin Disks2021
Author(s)
Yichen Zhang, Kei Tanaka, Tomoya Hirota, Nami Sakai, Kazuhito Motogi, Kengo Tomida, Jonathan Tan, Viviana Rosero, Aya Higuchi, Satoshi Ohashi, Mengyao Liu, Koichiro Sugiyama
Organizer
日本天文学会春季年会
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