2023 Fiscal Year Annual Research Report
Plant epigenome regulation under fluctuating environment
Project Area | Multi-layered regulatory system of plant resilience under fluctuating environment |
Project/Area Number |
20H05913
|
Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
佐瀬 英俊 沖縄科学技術大学院大学, 植物エピジェネティクスユニット, 教授 (70510006)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 宗一 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (00597883)
|
Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2025-03-31
|
Keywords | エピゲノム制御 / 環境ストレス / 病原体応答 / 植物ゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
佐瀬は、シロイヌナズナにおいて遺伝子転写産物が環境ストレスによってどのように多様化するのかについて解析を行った。また、エピゲノムが変化した変異体などの解析により、植物のエピゲノム制御によってトランスクリプトーム多様化がどのように引き起こされているか解析を行い、その成果を論文発表した 。また、環境ストレスによるRNAメチル化の動態を解析し、成果発表した。 稲垣は、ヒストンH3K4モノメチル化酵素群の制御機構の解析を進め、それらは転写共役的に働く酵素と転写非依存的に他のエピゲノム情報やゲノム情報を目印に働く酵素に大別されることを明らかにし、論文として公表した。またH3K4ジメチル化を除去する脱メチル化酵素も転写共役的に働くことを示し、論文として公表した。さらに、H3K9メチル化の下流でH3K4モノメチル化の除去を介して転写を抑制する経路の解析を進め、予想に反してH3K9メチル化が転写の抑制だけではなく抗抑制にも関わり、それによって動的な転写抑制が実現していることを明らかにし、プレプリントとして公表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
シロイヌナズナにおいて、エピゲノム修飾の変化により多くのmRNAの転写開始点や転写終結点、スプライシングパターンが変化することを明らかにし、その成果を論文発表した。また、環境ストレス下におけるRNA修飾の変化について解析を行い、成果発表を行なってる。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度では環境ストレスがスプライシングなどのRNAの転写後プロセッシングやRNA修飾に影響するのかさらなる解析を進める。また、転写共役的なH3K4メチル化制御の意義を探るため に、メチル化・脱メチル化酵素変異体を用いて、環境応答性遺伝子発現の解析を行う。
|