2020 Fiscal Year Annual Research Report
Modality of nucleosome dynamics
Project Area | Genome modality: understanding physical properties of the genome |
Project/Area Number |
20H05936
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
前島 一博 国立遺伝学研究所, 遺伝メカニズム研究系, 教授 (00392118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比野 佳代 国立遺伝学研究所, 遺伝メカニズム研究系, 助教 (40435673)
杉山 弘 京都大学, 理学研究科, 教授 (50183843)
谷口 雄一 京都大学, 高等研究院, 教授 (90556276)
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Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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Keywords | ヌクレオソーム / クロマチン / 超解像顕微鏡 / ゲノミクス解析 / 原子間力顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
本計画研究では、1分子蛍光イメージング(前島・日比野)、ゲノムHi-CO解析(谷口)、高速AFM・DNA配列結合ポリアミドPIP(杉山)を用いて、ゲ ノムの構造単位であるヌクレオソームレベルでのクロマチン構造と動態の観点から、ゲノムモダリティを理解することを目的とする。初年度、計画代表者 前島・分担者日比野らは1分子蛍光イメージングを用いて、ヌクレオソームレベルでのクロマチンの動態を解析するため、新たな顕微鏡システムを構築した。また研究計画ための蛍光タグを融合させたヒストンタンパク質を安定発現したヒト培養細胞株も樹立した。その樹立株を用いて、間期クロマチンおよび分裂期染色体の違いに焦点を当て、動態を計測および解析した。分担者 杉山はDNAオリガミ法で作成したDNAフレーム中に再構成させたヌクレオソームを配置し、その運動性について高速原子間力顕微鏡で解析した。また配列選択的結合分子であるピロールイミダゾールポリアミドのタンデム4量体を合成し、生細胞において染色体のテロメア領域を近赤外領域で観察することに成功した。分担者 谷口はヒト培養細胞におけるヌクレオソームレベルでのゲノム構造解析法の実現を目指して、MNaseを用いてヌクレオソームレベルにゲノムを断片化する実験プロトコルを確立した。さらに、免疫沈降によるゲノム産物のクリーンアップ法の最適化を行い、ゲノム構造情報を得るためのアダプターDNAの連結産物を十分量得ることが可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画通りに進行したため。
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Strategy for Future Research Activity |
代表者前島、分担者日比野らは、1分子・超解像顕微鏡法とタンパク質迅速除去法を組み合わせ、コンデンシンやコヒーシンなどを個別除去した状態で、ヌクレ オソーム動態を1分子計測する。これにより、これらの因子が染色体凝縮やクロマチン組織化にどのように寄与するかを検討する。分担者杉山らは、DNAオリガミ内でのテトラヌクレオソームさらに進展させ、ドメインモデルとして、ヌクレオソーム凝集過程の動態をDNAオリガミ空間内でAFMにより可視化・解析する。分担者谷口らは、ヒト培養細胞でのゲノム構造解析法の実現に向けて、さらなる改良をおこなう。
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Research Products
(10 results)