2020 Fiscal Year Annual Research Report
Designing Physical Media Eliciting "SHITSUKAN" Information from Materials toward Expressive Applications
Project Area | Analysis and synthesis of deep SHITSUKAN information in the real world |
Project/Area Number |
20H05960
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
筧 康明 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (40500202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲谷 正史 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 准教授 (90714965)
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Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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Keywords | 質感 / マテリアルインタラクション / クロスモーダル / アート表現 / 行動変容 / ソフトセンサ / 実体ディスプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
最初に、実素材群のマルチモーダル制御に向けた成果をまとめる。まず、二次元ピンアレイに対してスプリング状パーツを取り付け、傾き制御による色彩変化と高さ制御による形状変化を両方実現する実体ディスプレイの基礎原理の提案を行った。次に、導電性素材の3Dプリントによる柔軟な形状センサの造形およびセンサ応用に関して成果を得て、CHI2022に採択された。このほか、超音波アレイによる水面の形状制御、磁石およびコイルの埋め込みによる立体物への触感付与、形状やテクスチャの繰り返しの変更と固定が可能なファブリケーション手法、大型の形状変化インタフェースの基礎原理の検討を進めた。また、アート展開として、自然物とのインタラクションを行うオンライン参加型作品AlgaphonをArs Electronicaにて発表し、論文はISEA2022に採択された。 また、実体質感を評価するフレームワーク構築を目的として、多様な実体物の深奥質感評価手法の開発を行った。当該年度は具体的な題材として、食品、舞台衣装、人間の顔肌の質感を選び、研究を遂行した。その中でも食品の実体質感研究は成果が出たため、国際論文誌に掲載した(Kokaji & Nakatani 2021)。この研究では料理の魅せ方が想起させる五感イメージ(心的イメージ)に着目し、主菜の感性的印象に周辺視覚情報である付け合わせが与える影響を検討した。その結果、色/乾湿(水分量)/味(酸味や香辛料)が料理写真の判断に関わることが明らかにするとともに、付け合わせが隣に配された主菜の食べたさと好ましさは、見た目の良さと温かさの想起によって共起することを明らかにした。このような具体的な研究は食欲を喚起するという深奥質感情報の応用に活用できるだけでなく、XR技術を用いてリアルタイムの情報重畳がもたらす深奥質感情報の応用可能性を示唆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実素材群のマルチモーダル制御、実体質感を評価するフレームワーク構築の両研究項目共に、上記実績に述べたとおり、システム提案や手法提案が順調に進み、対外的な発表もできたため順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究計画に沿って進行させる予定である。
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Research Products
(9 results)