2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Pan Pacific Environmental Changes and Civilizations |
Project/Area Number |
21101003
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
青山 和夫 茨城大学, 人文学部, 教授 (70292464)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 幸孝 専修大学, 文学部, 准教授 (20399075)
本谷 裕子 慶應義塾大学, 法学部, 准教授 (30407134)
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Keywords | メソアメリカ文明 / 環境史 / 考古学 / 歴史学 / 文化人類学 / 物質文化 / 歴史的教訓 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究の目的は、メソアメリカを代表するマヤ文明の考古学研究、植民地時代の歴史学研究、現代マヤ人の民族学研究を総合化し、メソアメリカ文明の盛衰に関する基礎的かつ実証的な通時的データを提供・分析することである。これは当該地域の時代毎の特性やその存続と変容を追う我が国初の研究であり、世界的にも斬新な研究を創造するこどが期待される。メソアメリカという非西洋型文明に関する実証的な通時的データと計画研究AO1の湖沼年稿堆積物による高精度環境史復元と照らし合わせて、メソアメリカの環境文明史、つまり、メソアメリカの人々がいつ、なぜ、どのように環境に適応し、文明が盛衰したのかを詳細に明らかにし、その歴史的教訓と今日的意義を探求していく。青山は、マヤ文明のセイバル遺跡の神殿ピラミッド跡と王宮の建造物跡などの層位的発掘調査、出土石器の分析を行った。井上は、メキシコへ出向いて文書館調査と実地調査(踏査)を実施し、植民地時代のナワ(アステカ)先住民の土地・景観認識の研究を進めると同時に、国際シンポジウム等でその成果の一部を発表した。本谷は、メキシコにおける一大マヤ民芸品市場であるカンクン、グアテマラのマヤ民芸品市場アンティグアやチチカステナンゴなどにおいて、グアテマラ産民芸品の売買状況に関する調査を続行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
H23年度には、当初計画で期待したよりも1年早く、セイバル遺跡の発掘調査を完了し、セイバル遺跡におけるマヤ文明の通時的変化(前1000年から10世紀)について見通しを立てることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
メソアメリカ文明の盛衰と環境の通時的研究をより広い視点から推進していくために、平成24年度から、研究分担者を2名追加し、平成21・22年度に引き続き、考古学・物質文化からみたアステカ王国史の研究を行うと共に、研究当初に予定していなかった中央アメリカ南部の考古学調査を行う。
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