2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Computational anatomy for computer-aided diagnosis and therapy :Frontiers of medical image sciences |
Project/Area Number |
21103002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
増谷 佳孝 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20345193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本谷 秀堅 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (60282688)
井宮 淳 千葉大学, 総合メディア基盤センター, 教授 (10176505)
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Keywords | 計算解剖学 / 数理工学 / 情報工学 / 応用数学 / 生体生命情報学 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、医用画像の頑健な理解に必要不可欠である計算解剖モデル表現、および画像理解手法に関する数理的手法を対象とした我々の研究計画に含まれる以下の3項目を中心に研究を行った。 (1)解剖学的ランドマークのCT画像におけるアピアランス、およびランドマーク間の相互距離に関するモデリング、およびこれらに基づく検出(増谷) (2)アピアランスを含む点群モデルによる臓器形状の統計表現と、その領域抽出への応用(本谷) (3)変分法に基づく形状の平均表現に関する理論構築と実証(井宮) 領域抽出を含む頑健な医用画像理解の手がかりとなる解剖学的ランドマークを対象にした(1)では、本年度は、まず実際の臨床画像での適用を視野に入れた各種技法の理論構築とアルゴリズム開発を行った。具体的には、限定された撮像範囲や厚スライスや解剖学的破格(椎体数の正常範囲での変異)への対処可能な手法群の検討であるまた、解剖学的ランドマークのアピアランスに基づく位置決定の曖昧さに関する定量化をレベルセットの到達距離のテンソル解析により行う手法の開発も同時に行い、臨床画像を用いて典型的なランドマークの直観的な性質と計算による指標が合致することを確認し、曖昧さがそれぞれ異なるランドマークの検出性能の個別評価基準の設定へ応用することを検討した。 実際のCT画像で領域抽出を行うことを主眼にした(2)では、臨床画像での適用を鑑み、抽出臓器領域に含まれる病変など、アピアランスや形状の「外れ値」に対して頑健な点群モデルのレジストレーションを実現する手法として、L1ノルムの正則化および推定確度の自己推定を導入した。また、点群モデル内の点の相互依存性としての構造推定にGraphical LASSOを導入し、頑健性を向上させる試みを行った。 また、形状統計に関する理論構築を目的とした(3)では、新たに変分法により複数の画像の平均を計算する手法の構築と実際の胸部X線画像による検証を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々の開発している手法群は計算コストが高いものが多い。設備備品として導入したGPUを含む計算機群にて、計算処理の主要部分の高速化を行っているが、数十例によるデータベースを用いて評価実験を行った場合、数日を要する場合も少なくない。今後は、さらなる処理の高速化を検討したい。
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Strategy for Future Research Activity |
申請時の計画通り、プロジェクトの後半となる本年度からは実際の臨床応用を視野に入れた理論、モデル、および手法の構築を行い、最終年度に先駆けて一部の計算処理の実際の応用を開始する予定である。そのため、現在は各グループで独立した形式になっているソフトウェア群を統合するすることを重視する。また、本計画班の成果の他班への提供を既に行っているが、今後さらに他班の成果の本計画班への導入など、プロジェクト全体でのソフトウェアおよびデータの流通を活発化する方針である。
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Research Products
(27 results)