2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Organic Synthesis based on Integration of Chemical Reactions. New Methodologies and New Materials |
Project/Area Number |
21106002
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 潤一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30127170)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野上 敏材 京都大学, 工学研究科, 助教 (60402963)
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Keywords | 有機合成 / 炭素カチオン / 炭素アニオン / 有機電解 / フロー合成 |
Research Abstract |
本研究の目的は、各種有機イオン種の寿命および反応性を系統的に明らかにするとともに、そのデータに基づいて、ワンポット法(時間的集積化)やフロー法(空間的集積化)を用いて活性な有機イオン種を生かしたまま逐次的に反応を行う集積化合成法を開拓することである。本研究では、有機イオン種の寿命や反応速度を評価し、そのデータに基づいた反応集積化法を設計・構築する。なお、有機イオン種の安定性・反応性に関する知識の蓄積は有機化学の深化をもたらし、それに基づく反応集積化は化学合成の効率を飛躍的に向上させると予想される。平成22年度は以下のような成果を得た。 有機カチオン反応の集積化 カチオンプール法により発生させた有機カチオン種の安定性と反応性を温度可変NMR等のスペクトロスコピーと求核剤との反応の両面から評価した。活性種としては、デンドリマー分子構築に適用できることを見出しているジアリールカルベニウムイオンおよび関連カチオンに焦点を絞った。また、ジアリールカルベニウムイオンがケイ素置換ジフェニルメタンと反応して生成したデンドリマー状カチオン等についても評価を行った。そのデータに基づいて、時間的集積化についての検討を開始した。 有機アニオン反応の集積化 オキシラニルアニオンなどの官能基を有する有機アニオン種に焦点を絞り、フロー型反応器を用いて活性種の発生から補足までの温度と滞留時間を変化させ、生成物や未反応アニオン前駆体等を定量し、滞留時間や温度に対してマッピングすることにより評価した。
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Research Products
(22 results)