2010 Fiscal Year Annual Research Report
巨大地震断層の物質科学的研究によるすべりメカニズムの解明
| Project Area | New perspective of great subduction-zone earthquakes from the super deep drilling |
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| Project/Area Number |
21107005
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
木村 学 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80153188)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小暮 敏博 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (50282728)
石川 剛志 海洋研究開発機構, 高知コア研究所, グループリーダー (30270979)
藤本 光一郎 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80181395)
氏家 恒太郎 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (40359188)
廣野 哲朗 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70371713)
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| Keywords | 固体地球物理学 / 地震 / 大深度地下 / 地球変動予測 / 地質学 / 南海トラフ / 付加体 / 断層 |
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| Research Abstract |
南海トラフ地震発生帯掘削ステージ1によって得られた試料、データの分析と総合に関する研究をすすめ、まとめが前進、公表した。(1)掘削によって得られた断層の化学分析・熱分析による上昇温度の推定、(2)実験と統合した摩擦特性の解明と、断層組織の解明、(3)掘削結果、三次元地震探査の結果を総合した分岐断層の進化過程の解明。(2)南海掘削ステージ2で得られた海溝外側の掘削地点で得られた基盤岩の変質実態を解明、構成粘土鉱物分析とその沈み込み帯でのカイネティクス研究の結果、地震発生帯内部での脱水反応、有効応力を降下させる間隙水圧発生可能性を解明した。
更に陸上部に露出し、今後、超深度掘削によって得られる予定の地震発生帯の断層岩の分析と、それに基づく破壊すべり過程の物理化学的プロセスの推定においても大きく前進した。この研究対象は、(1)浅部非地震性分岐断層に相当する房総半島、(2)地震発生帯上限付近に相当する四国牟岐、地震発生帯に相当する(3)久礼地域、(4)興津地域、地震発生帯深部に相当する(5)九州延岡地域である。地震発生帯の全てをカバーする温度圧力領域にかつて位置した沈み込み帯の化石断層である。また、公表論文とするまでには至っていないが、(1)ステージ1で得られた分岐断層浅部および先端部デコルマの発熱データを津波断層として説明しうる熱力学計算、(2)現世および化石地震発生断層の微細構造分析の前進がはかられ、それらも学会で講演、公表した。順次、論文として公表する準備がすすみ、一部は投稿済みである。
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