2009 Fiscal Year Annual Research Report
階層分子プログラミングによる機能性有機・無機複合材料の開発
Project Area | Coordination Programming - Science of Molecular Superstructures for Chemical Devices |
Project/Area Number |
21108014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 典史 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (10346819)
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Keywords | 超分子化学 / 自己集合 / ハイブリッド / 階層構造 / プログラム |
Research Abstract |
本申請課題では、2005-2007年度に参画した特定領域研究"配位空間の化学"で得た知見を基に、電子的・光学的に多様な性質を持つ多孔性遷移金属錯体を低分子ゲル組織内に導入し、物理的・化学的な外部刺激誘導体に応答するソフトマテリアルを創成することを目的とする。配位結合性低分子ゲル化剤を有機物と無機物のエピタキシアル成長剤として用いることでレドックス特性やスピン、光磁気特性などの無機物に由来する特徴と、成膜性や加工性に富む有機物とりわけ高分子的な特徴を併せ持つ機能性有機/無機複合材料群の創成を目的とする。 本年度は、適切なエンドキャップゲル化剤の設計を行った。遷移金属錯体をその構造を保ったまま低分子ゲル繊維内部に閉じこめるには、周囲の有機部位(ゲル化駆動部位)と無機物である金属イオンをエピタキシアル的に接合する必要がある。ゲル化を促進すること、すなわち、溶媒との相溶性を保ちつつ一次元集合体の構造を保つ分子設計が必要となることから、ピリジン系の配位子を検討した。長鎖アルキル基を有する没食子酸を有機合成的に導入した配位子を検討したところ、有機-無機複合体の合成を進めていたところ、いくつかの配位子について内部にプルシアンブルーが生成していることを示唆するデータが電子顕微鏡による観察結果から得られたため、様々な配位子を合成し多様な繊維状集合体を得た後に複合体生成のキャラクタリゼーションを行うという方針に転換した。
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Research Products
(4 results)