2013 Fiscal Year Annual Research Report
階層分子プログラミングによる機能性有機・無機複合材料の開発
Project Area | Coordination Programming - Science of Molecular Superstructures for Chemical Devices |
Project/Area Number |
21108014
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
藤田 典史 名城大学, 理工学部, 准教授 (10346819)
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Project Period (FY) |
2009-07-23 – 2014-03-31
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Keywords | フェロセン / 分子集合 / 酸化・還元 / 大環状化合物 / ナノチューブ |
Research Abstract |
本申請課題は、配位結合性低分子ゲル化剤を有機物と無機物のエピタキシアル成長剤として用いることでレドックス特性やスピン、光磁気特性などの無機物に由来する特徴と、成膜性や加工性に富む有機物とりわけ高分子的な特徴を併せ持つ機能性有機/無機複合材料群の創成を目的とした。 研究課題遂行の途上、安定な酸化還元活性分子として知られている有機金属化合物として、フェロセンを利用した配位子、あるいは自己集合性オリゴマーもしくはポリマーを設計したところ、高次な分子集合体が得られたことを示唆する結果が得られた。昨年度は四置換フェロセン配位子と銀イオンとの組み合わせでデザインされた大環状化合物を単位とした自己集合性ナノチューブ生成を発見したが、これを受けて今年度は、ナノチューブの構造情報について詳細な知見を得ることを目的とした。具体的には、ナノチューブ構造の構成単位として考えられる大環状化合物・らせん構造・インターデジテート構造のうちのどれが真の単位構造であるかを明らかにする事であった。ナノチューブを構成するフェロセンを酸化してフェロセニウムにし、原子間力顕微鏡観察を行ったところ、大環状構造に一致する大きさのリング形状が観察された。このことから、ナノチューブの構成単位は大環状構造であることが明らかとなった。さらに、還元剤により中性のフェロセンに還元することでリング構造が再集合してもとのナノチューブを与えることも明らかとした。このように、集合体と集合体の間を可逆的に変換可能なシステムを発見した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)