2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Creation of Science of Plasma Nano-Interface Interactions |
Project/Area Number |
21110002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺嶋 和夫 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30176911)
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Keywords | 超臨界流体 / クラスタ / プラズマ / 材料プロセス / ダイヤモンド分子 / 臨界点 / 密度揺らぎ / クラスタリング |
Research Abstract |
(1)放電法およびレーザー法による超臨界プラズマクラスタ材料プロセスシステムの構築とプラズマ診断 材料表面加工プロセス用の超臨界流体プラズマクラスタ材料プロセスシステムの構築(設計・作製)を行った。放電の方法としては、高圧雰囲気での安定性、制御性に富む誘電体バリア放電をベースにした交流プラズマ、ナノパルスプラズマ、に加え、レーザーアブレーション法(レーザー誘起プラズマ発生法)を採用した。 Xe,CO_2系超臨界プラズマクラスタ流体の創製を行い、そのプラズマ発生特性(ガス圧、電力、電圧など)を調べるとともに発光分光法によるプラズマ種の診断を行った。 (2)材料プロセス応用 以上の新プロセス装置を用い新規物質探索を行った。ダイヤモンド分子(ダイヤモンドイド)の人工合成、新規物質合成をターゲットとして、アダマンタンを原料として、デイアマンタン、トリマンタン、テトラマンタン、をはじめ、各種の高次アダマンタンの人工合成に成功した。従来は石油の中からppb、pptオーダーで微小量生成されていた高次アダマンタンなどの人工合成、新規構造の高次アダマンタンの合成が達成できた。これらの合成物質の同定には、TEM、EDX-SEM、ラマン分光、GC-MASSを用いた。プロセス温度、圧力との合成量の相関関係を調べ、臨界点付近で特異的に生成量が増加することを確認するとともに、現象論的には逐次反応で記述できることも明らかにした。ダイヤモンドイドは、フラーレン、カーボンナチューブ、グラーフェンに続く第4のカーボンナノマテリアルとして期待されているもののそのプロセスの制限から新物質、新材料探索が遅れていた物質群であり、本研究を契機に飛躍的な研究の発展が期待される。今後、このダイヤモンド分子を標準ターゲットとして、プラズマ発生、診断、プロセス応用の立場から本研究を遂行していく。
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Research Products
(14 results)