2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Creation of Science of Plasma Nano-Interface Interactions |
Project/Area Number |
21110004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐々木 浩一 Nagoya University, 工学研究科, 准教授 (50235248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越崎 直人 産業科学総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 研究グループ長 (40344197)
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Keywords | 多相混在プラズマ / レーザー / アブレーション / ナノ材料 / 超臨界状態 / 液相 / キャビテーションバブル / 高圧相材料 |
Research Abstract |
本研究の初年度にあたる平成21年度には,今後の研究の基盤となる高温・高圧レーザーアブレーション容器を整備するとともに,液相レーザーアブレーションプラズマの基礎特性を解明することを目的とした研究を行った。また,アブレーション媒質水の圧力の制御がキャビテーションバブルのダイナミクスにどのような変化を及ぼすかを実験的に調べた。 レーザーアブレーションの雰囲気媒質となる水を350気圧・500度の高温・高圧に加熱・加圧できるレーザーアブレーション容器を設計・製作した。容器材質はハステロイ合金であるが,本研究計画の採択前に行った予備実験において,超臨界水にさらされたハステロイはナノ粒子生成に対して負の効果を持つとの知見を得ているので,今回は,容器内壁およびアブレーション媒質水に触れる容器内構造物のすべてを金コーティング処理した。また,容器内でアブレーションターゲットを回転させ,アブレーション点を分散させることができるようにした。 常温・常圧の水中レーザーアブレーションで生成されるプラズマを発光分光法で診断し,そのサイズ,膨張速度,および黒体温度などを明らかにした。これらの実験結果に基づき,レーザー生成プラズマがおよそ1GPaの高圧力を有することを示した。発光を伴うレーザー生成プラズマが消滅した時間帯に水中で発生するキャビテーションバブルのダイナミックスをシャドウグラフ法で可視化計測した。キャビテーションバブルの崩壊時に衝撃波の発生が観測され,レーザーアブレーション時に匹敵する高温・高圧状態が得られていることが示唆された。また,アブレーション媒質水を300気圧まで加圧した場合においてレーザーアブレーション実験を行い,プラズマおよびキャビテーションバブルの膨張が外部から印加した圧力によって抑制されることを示した。
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Research Products
(24 results)