2010 Fiscal Year Annual Research Report
次世代透明半導体・高密度窒化ホウ素のプラズマ・レーザによる低コスト合成法
Project Area | Creation of Science of Plasma Nano-Interface Interactions |
Project/Area Number |
21110011
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
小松 正二郎 独立行政法人物質・材料研究機構, 半導体材料センター, グループリーダー (60183810)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
知京 豊裕 独立行政法人物質・材料研究機構, 半導体材料センター, センター長 (10354333)
小林 一昭 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, 主幹研究員 (00354150)
|
Keywords | プラズマ / レーザ / 透明半導体 / BN / 薄膜 |
Research Abstract |
本プロジェクトで用いられる主要な合成手法であるレーザ支援プラズマCVDによる高密度BNの生成において、「光誘起相変化」が枢要な素過程の一つである。又、透明半導体開発において、ドーピングが基礎的な手法である。この光誘起相変化とドーピング双方の基礎研究において、結晶構造の詳細な解明が不可欠である。又、本手法によって新規結晶構造を持つsp^3-結合性BN多形(複数)が発見されたが、c軸方向に異常に伸びた単位胞は、素励起の有効径との相互作用が強くなることによる新物性を期待させる。従って、結晶多形現象の解析はプロジェクト前半において大きな課題になった。そこで、われわれは、第一原理計算による二元系化合物(一般的にABと表記)における多形の熱力学的安定性(準安定性)を求め、実験的に得られたデータの意味づけを試みた。そこで、結晶構造解析の指標として、(1)close-packing index、(2)hexagonality、及び(3)metastabilityの三者を新たに導入することにより、それらの間に美しい線形的法則性が存在することを発見した。特にhexagonalityがc軸方向に於けるA^<δ->-B^<δ+>のイオン・ペアリングによる構造安定化(イオン結合性の弱い場合には不安定化)への寄与を強く反映する指標であることを示すことができた。これは、今後ドーピング・サイトの検討、三元系への拡張などにおいて、指導的原理として活用できる発見である。又、バンドギャップの大きいBNの可視域における透明性の利用として、p-型BN/n-型Siヘテロ接合太陽電池を試作した。ここで、受光面BN上にITO透明電極、si下面にAl/Mo電極を形成し、4%の効率を達成できた。ここでBNの透明性により、BN/Si界面までの太陽光の到達効率が向上されるメリットがあり、BNの透明性と耐久性の長所を活用した太陽電池の可能性を示すことが出来た。又、このヘテロ接合太陽電池の測定結果を説明できるバンド・ダイアグラムを提案することが出来た。
|
-
[Journal Article] Photoinduced Phase Transformations in Boron Nitride : New Polytypic Forms of sp3-Bonded (6H- and 30H-) BN2010
Author(s)
Shojiro Komatsu, Kazuaki Kobayashi, Yuhei Sato, Daisuke Hirano, Takuya Nakamura, Takahiro Nagata, Toyohiro Chikyo, Takayuki Watanabe, Takeo Takizawa, Katsumitsu Nakamura, Takuya Hashimoto
-
Journal Title
J.Phys.Chem.C
Volume: 114
Pages: 13176-13186
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-