2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Target recognition and expression mechanism of intrinsically disordered protein |
Project/Area Number |
21113002
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐藤 衛 Yokohama City University, 生命ナノシステム科学研究科, 教授 (60170784)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 敏夫 金沢大学, 数物科学系, 教授 (50184320)
|
Keywords | X線小角散乱 / 分子動力学シミュレーション / X結晶構造解析 / 高速原子間力顕微鏡 / FACT / PQBP-1 / ダイナミクス |
Research Abstract |
MD-SAXS法による天然変性タンパク質の動的構造解析では、本年度新規に購入した2次元複合型ピクセルアレー検出器を既存のSAXS装置に組み込んで測定システムの最良化・効率化を図るとともに、X線結晶構造解析やNMRによって得られた原子モデルから水和構造を正しく考慮して理論的にSAXS強度を計算する方法を開発した。この方法については世界的に幾つかの方法が提案されているが、実験的に得られたSAXS強度との一致度はよくないので、本研究では、タンパク質溶液と緩衝溶液それぞれに対して、MDシミュレーションによってSAXS強度を計算して両者を差し引く方法を開発した。この方法は、これまでに提案されている方法とはまったく異なる発想に基づいてタンパク質分子表面の水和水からの散乱を取り扱っており、モデルタンパク質を用いての動的構造解析で良好な結果が得られた。 一方、高速原子間力顕微鏡(高速AFM)による天然変性領域の動態解析の研究では、新しい振幅計測法を導入して装置のノイズ低減化を図るとともに、IDPを含む種々のタンパク質の観察に適した基板や溶液条件を検討した。IDタンパク質FACTについては、ID領域のリン酸化に伴うフォールディングを見出し、ID領域とDNAの結合がこのフォールディングを通して調節されていることが示唆された。IDを多く含むと予測されるPQBP-1の高速AFM撮影を試み、WWドメインと推定される球状ドメインにID領域と思われる長い紐状の構造が続き、その先に小さい球状のドメインがあるように観察された。IDの存在が確認されていない種々のタンパク質のダイナミクスについても高速AFM撮影を行った。
|
Research Products
(98 results)
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] The structure of the N-terminal regulatory domain of a plant NADPH oxidase and its functional implications2009
Author(s)
T.Oda, H.Hashimoto, N.Kuwabara, S.Akashi, K.Hayashi, C.Kojima, W.H.Ling, T.Kawasaki, K.Shimamoto, M.Sato, T.Shimizu
-
Journal Title
J Biol Chem 285
Pages: 1435-45
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 高速原子間力顕微鏡によるロドプシンの動態観察2010
Author(s)
山下隼人, 柴田幹大, 内橋貴之, 古谷祐詞, 山下高廣, 神取秀樹, 七田芳則, 安藤敏夫
Organizer
分子研研究会 拡がるロドプシンの仲間から"何がわかるか""何をもたらすか"
Place of Presentation
分子科学研究所、岡崎
Year and Date
20100323-20100324
-
-
[Presentation] ヒトREV7の構造生物学的研究2010
Author(s)
原幸大, 橋本博, 村雲芳樹, 小林俊介, 小亀敏明, 雲財悟, 明石知子, 武田俊一, 清水敏之, 佐藤衛
Organizer
第27回PFシンポジウム
Place of Presentation
つくば国際会議場
Year and Date
20100308-20100309
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Direct observation of membrane protein dynamics by high-sped AFM2009
Author(s)
H.Yamashita, M.Shibata, K.Voitchovsky, T.Uchihashi, Y.Furutani, S.A.Contera, J.F.Ryan,,H.Kandori, T.Ando
Organizer
Symposium on Watching Biomolecules in Action
Place of Presentation
Osaka, Japan
Year and Date
20091215-20091217
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] ヒト由来Mad2L2の結晶学的研究2009
Author(s)
K.Hara, T.Shimizu, Y.Murakumo, T.Hanafusa, H.Ohmori, M.Sato, H.Hashimoto
Organizer
American Crystallographic Association Meeting
Place of Presentation
Toronto at Canada
Year and Date
20090725-20090730
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-