2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Target recognition and expression mechanism of intrinsically disordered protein |
Project/Area Number |
21113004
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
柴田 武彦 The Institute of Physical and Chemical Research, 柴田遺伝制御科学研究室, 上席研究員 (70087550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草野 好司 京都工芸繊維大学, 学内共同利用施設等, 特任教授 (70336098)
井上 仁 , 柴田遺伝制御科学研究室, 協力研究員 (10469893)
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Keywords | 天然変性タンパク質 / 相同DNA組換え / 相同DNA対合 / 組換えメディエーター / RAD52 / SPOl1 / DNAトポロジー / NMR |
Research Abstract |
相同組換えは互いに塩基配列がよく似た2つのDNAがつなぎ変わるDNAゲノムで普遍的な遺伝現象である。天然変性領域での存在が予測されているRAD52またはBRCA2と組換え酵素RAD51との相互作用について、また、相互作用の相手がまだ明らかでない組換え開始酵素SPOl1とNtg1/Nth1を取り上げた。理研では、単離したタンパク質について試験管内で生化学的手法とNMR等分光法を用いて、天然変性領域の試験管内での機能の解明を行った。草野(京都工繊大)は、高等動物モデルの代表であるハエで、遺伝学的手法で生体の相同組換えでの天然変性領域の機能を解析した。SPOl1とNtg1/Nth1については、遺伝学手法、および、免疫学・タンパク質化学的手法で相互作用するタンパク質群を探索し、天然変性領域の存在と機能発現原理を探った。これらのアプローチで天然変性領域でのタンパク質問相互作用の分子機能理解と生体での組換え機能の理解とを連結するという目的で研究を行った。天然変性領域の存在が予測されたRad52[酵母(Sc)とヒト(Hs)]について、全体または天然変性領域と予測された部分について蛋白質発現系と精製系を導入した。ScRad52についてssDNA結合は正常であるが、dsDNA結合が異常になった変異蛋白質をHsRAD52の立体構造を基に設計し、その遺伝子を構築して大腸菌へ導入し、発現・単離を行った。我々は、ScRad51がRad52と1:2複合体を作ってssDNAとdsDNAの相同DNA対合を試験管内で行うことを既に明らかにしたが、この系を中心にその変異Rad52を解析した。その結果、dsDNAが先ずRad52に結合してからRad51へ受け渡されることが相同対合反応を高効率で行うために必要であることを示す結果を得た。また、ハエSpol1と免疫共沈する蛋白質を解析する実験系構築を行った。
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Research Products
(12 results)