2013 Fiscal Year Annual Research Report
窒素同化能力強化植物を用いたC/N相互作用に基づく高CO2応答ネットワークの解析
Project Area | Comprehensive studies of plant responses to high CO2 world by an innovative consortium of ecologists and molecular biologists |
Project/Area Number |
21114004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柳澤 修一 東京大学, 生物生産工学研究センター, 准教授 (20222359)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高二酸化炭素 / 窒素同化 / メタボローム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
高CO2環境における代謝物の含量を精査することにより窒素同化能力と高CO2応答の密接な関係を明らかにすることが本研究課題の目的である。この目的に沿って、これまでに、光強度、CO2濃度、無機態窒素の種類と濃度などが異なる環境で生育させたシロイヌナズ野生型株や、窒素同化能力強化植物のメタボローム解析を行ってきた。これらに加えて、本年度は、窒素同化能力抑制植物を用いたメタボローム解析を実施した。硝酸シグナル応答において中心的な役割を果たす転写活性化因子NLPを同定して、これの機能を阻害すると硝酸還元に関わる酵素遺伝子のみならずアンモニア同化に関わる酵素遺伝子の発現も大幅に減少することを見出したことから、転写抑制ドメインを付加したNLPを過剰発現しているシロイヌナズナ形質転換体を作出し、これを窒素同化能力抑制植物として表現形解析とメタボローム解析を行った。その結果、高CO2環境によってもたらされるバイオマスの上昇が、野生型株に比べて、この窒素同化能力抑制植物では低下していることが明らかとなった。また、野生型株では高CO2によりバイオマスが上昇しても遊離アミノ酸の含量の低下が起きていないが、窒素同化能力抑制植物では遊離アミノ酸の含量の低下が起きていることが判明した。このことから、窒素同化能力の大きさが高CO2応答に影響を及ぼすことが示唆された。さらに、個々のアミノ酸含量を精査した結果、グルタミンやグルタミン酸といった高CO2環境になると野生型株では含量が上昇するアミノ酸の含量が窒素同化能力抑制植物では上昇していないこと、また、高CO2環境で起こるセリンの含量の減少が、野生型株に比べて窒素同化能力抑制植物では小さくなっていることが判明した。したがって、高CO2環境では野生型株と窒素同化能力抑制植物の遊離アミノ酸組成の違いが大きくなることも明らかとなった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] High CO2 triggers preferential root growth of Arabidopsis thaliana via two distinct systems at low pH and low N stresses2014
Author(s)
Hachiya, T., Sugiura, D., Kojima, M., Sato, S., Yanagisawa, S., Sakakibara, H., Terashima, I. and Noguchi, K.
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Journal Title
Plant Cell Physiology
Volume: 55
Pages: 269-280
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Effects of elevated growth CO2 on the levels of primary metabolites and transcripts of respiratory enzymes and their diurnal patterns in Arabidopsis thaliana shoots: possible relations to the respiratory rates2014
Author(s)
Watanabe, C.K., Sato, S., Yanagisawa, S., Uesono, Y., Terashima, I. and Noguchi, K.
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Journal Title
Plant Cell Physiology
Volume: 55
Pages: 341-357
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] 植物の窒素応答2015
Author(s)
柳澤修一
Organizer
第3回ブラキボディウムワークショップ
Place of Presentation
川崎
Year and Date
2015-03-05 – 2015-03-05
Invited
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