2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Comprehensive studies of plant responses to high CO2 world by an innovative consortium of ecologists and molecular biologists |
Project/Area Number |
21114007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺島 一郎 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40211388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 航 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80304004)
種子田 春彦 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (90403112)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | シアン耐性呼吸 / イネFACE / C/Nバランスモデル / 気孔コンダクタンス / 葉肉コンダクタンス |
Outline of Annual Research Achievements |
植物の成長に、CO2濃度は大きな影響を及ぼすが、その影響は根圏の環境によって大きく変化する。われわれは、シロイヌナズナの根圏のpHおよび窒素栄養が高CO2応答に及ぼす影響を詳細に検討した。780 ppmv と390 ppmv CO2における成長を比較すると、低pHと低N条件はどちらも高CO2下で根の成長を促す。高CO2条件では糖が蓄積する。低pH条件では、糖の蓄積が、植物ホルモンであるオーキシンとサイトカイニンのバランスに影響することを通して、側根形成を促すため、根の重量が増加することが明かになった。低Nによる、根の成長促進効果はこれとは異なるメカニズムによっている。 高CO2条件において呼吸の律速条件が変化するか否かを検討した。一般に、呼吸は呼吸基質か、ATPを利用する反応速度(すなわちPiやADPの供給)によって律速される。シロイヌナズナの地上部の呼吸を精査したところ、390 ppmv CO2においては、夜間、明方にかけてATP利用反応速度によって呼吸が律速されていた。780 ppmv CO2ではこの律速がみられなかった。 本研究では、CO2拡散コンダクタンスの研究も行った。気孔開閉に葉肉からの水溶性シグナルが関与していることを明らかにした。また、細胞間隙から葉緑体へのCO2拡散過程のコンダクタンスは、高CO2条件で低下することを確証した。葉肉コンダクタンスの低下は乾燥条件でも起こる。後者にはABAが関与していることが明らかになった。葉肉コンダクタンスの高CO2条件下での低下にはABAは関与しておらず、独立の現象である。葉肉コンダクタンス低下メカニズムの詳細の解明が望まれる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)