2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project Area | Functional machinery for non-coding RNAs |
Project/Area Number |
21115005
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐渡 敬 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (70321601)
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Keywords | 高分子非コードRNA / 発生・分化 / ヘテロクロマチン / X染色体 / 遺伝学 |
Research Abstract |
マウス胎仔においてSmchd1と相互作用する因子を探索するため,EGFP-Smchd1の融合蛋白質を発現するトランスジェニックマウスの13.5日目胎仔のホモジェネートと抗EGFP抗体を用い,免疫沈降を行ったが,共沈してきたのは内在性のSmchd1のみであった.このことから,Smchd1はおそらく二量体を形成することが示唆されるが,これと相互作用するものはこの条件では共沈しないと考えられた.現在バッファー系を含めいくつかの異なる条件での免疫沈降を検討している. Smchd1と相互作用する新規因子のマウスホモログについては,2種類のアイソフォームのそれぞれの全長cDNAをクローニングする一方,PCRによってゲノム断片の増幅もおこなった.cDNA断片はそれぞれのアイソフォームについて,蛍光蛋白質との融合蛋白質を培養細胞で発現させるための発現コンストラクトの構築に用いた,今後,これを用いて,培養細胞において不活性X染色体に局在するかどうか調べるとともに,この融合蛋白質を発現するトランスジェニックマウスの作製も進める.また,増幅したゲノム断片を持ちいて,ターゲティングコンストラクトを構築し,ES細胞へ導入後順調に相同組換えES細胞株を複数株得た.それぞれの株についてこれまでにキメラマウスを複数匹ずつ作製し,現在改変アリルの次世代への伝達を期待して交配をつづている. 免疫沈降については,多少難航していてさらなる改良が必要と思われるが,遺伝子改変マウスの作製に関してはこれまでのところ順調に進んでおり,今後機能解析の進展が期待できる.
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