2013 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝学的アプローチによる高分子非コードRNAマシナリーの生理機能解析
Project Area | Functional machinery for non-coding RNAs |
Project/Area Number |
21115007
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
影山 裕二 神戸大学, 遺伝子実験センター, 准教授 (90335480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 真一 独立行政法人理化学研究所, 中川RNA生物学研究室, 准主任研究員 (50324679)
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Project Period (FY) |
2009-07-23 – 2014-03-31
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Keywords | ショウジョウバエ / 遺伝学 / 発生生物学 / noncoding RNA |
Research Abstract |
前年度に引き続き、ショウジョウバエ中枢神経系に特異的に発現する高分子non-coding RNAであるLobe-less RNA(MRE32より改名)の生理機能の解析を行った。 lobe-less(lol)遺伝子座の被転写領域全体を含む約100 kb のゲノム領域を含むトランスジーンにより、lol表現型(キノコ体の形成異常)が回復することにより、lol表現型の原因遺伝子がLOL RNAの欠損により引き起こされることが確定した。また、lol変異体では多数の遺伝子発現に変化が見られるが、その中の一つ、off-track遺伝子の発現をノザン法により解析すると、lol変異体において著しい発現の亢進が見られた。lol変異体において、otk遺伝子に対するRNAiを行うと、表現型が部分的に回復することから、LOL RNAの表現型の発現にはotkの発現亢進が大きな役割を果たしていることが示唆された。otk遺伝子は神経軸索誘導の際の反発シグナル経路であるセマフォリン経路の表受容体タンパク質をコードしており、lol表現型は神経軸索誘導の異常であることが考えられた。 ncRNAのいくつかはクロマチン構造変換を介したがホメオティック変異の一つであるUbxと遺伝学的相互作用を示すことから、他のホメオティック変異であるAntpとの相互作用を検討したところ、lol変異が複数の機能獲得型の優性Antp変異と顕著な相互作用を示すことが明らかとなった。クロマチン制御因子であるPcおよびPscは、ホメオティック遺伝子の発現を抑制することが知られているが、lol変異はPcおよびPsc変異とも強い遺伝学的相互作用を示し、LOL RNAがPc複合体と相互作用することにより、otkなどの標的遺伝子の発現を抑制していることが強く示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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