2012 Fiscal Year Annual Research Report
Behavioral analyses of genes and cells in early mammalian development
Project Area | Cell Community in early mammalian development |
Project/Area Number |
21116005
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
藤森 俊彦 基礎生物学研究所, 初期発生研究部門, 教授 (80301274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹羽 仁史 独立行政法人理化学研究所, 多能性幹細胞研究チーム, チームリーダー (80253730)
豊岡 やよい 基礎生物学研究所, 初期発生研究部門, 助教 (20360597)
木村 啓志 東海大学, 工学部, 講師 (40533625)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 哺乳類 / 初期胚 / 発生 / 細胞 / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
以下の4つの項目を通して哺乳類初期胚における遺伝子と細胞の挙動の解析を進めた。 1)細胞の性質を決める因子群の挙動と機能の解析 着床前の細胞の分化形質の獲得に関与する複数の遺伝子に関して発現を可視化するマウスを用いて原始内胚葉への細胞分化と、それに伴う細胞の移動についてライブイメージングを中心とする解析を行った。着床前後胚で発現する分子に対するモノクローナル抗体のスクリーニングを更に進めた。また、マイクロ流体デバイス技術を活用したモノクローナル抗体スクリーニングシステムを完成させた。本システムにより、抗体スクリーニングの高速・高効率処理や使用するサンプル量の低減を実現した 2)培養幹細胞を用いた初期胚で機能する遺伝子の解析 EsrrbノックアウトES細胞の解析から, EsrrbがマウスES細胞においてWntシグナル入力の標的となっている事を明らかにした。また、Trp53ノックアウトES細胞の解析から、Trp53の機能は多能性維持に必要ではなく、2次元分化誘導系でのみその機能が分化マーカー発現誘導に寄与している事を見いだした。さらに、マウスEpiSCがE-カドヘリン発現によりキメラ胚形成に寄与しうる事を報告した。 3)胚の細胞内小器官を蛍光標識するマウスの観察 細胞周期をモニターする蛍光タンパク質を発現するマウスを作製し、着床前を中心とする性能評価を行い、論文として出版した。 4)ウサギを用いた哺乳類初期発生の解析 昨年度に引き続き前後軸形成の時期に関して、in situ ハイブリダイゼーションと組織学的な解析を行い、細胞層の形成とそれと平行して見られる体軸形成時の遺伝子発現解析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定には計画されていなかったモノクローナル抗体スクリーニング用デバイスの開発は順調に進んだ。また、幹細胞を用いた実験、蛍光タンパク質を発現するマウスの作製などは順調に進んでいる。一方で、ウサギを用いた解析や、細胞分化に関わる因子の解析はやや遅れており、今後加速する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本計画研究も最終年度を向けるにあたり、当初の目標達成に向けて研究を更に推進する。順調に進んでいる部分に関しては、継続して推進し、やや遅れている部分に関してはより頻繁に議論を進めるなどの工夫を加え、目標達成を目指す。
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Research Products
(20 results)